ターゲットがピンポイントな業界でも高い効果
MZ:それは、いずれも高い成果ですね。素人動画が流行っているという傾向をいち早く押さえて取り入れたのは、業界に特化した体制ならではということですね。他に、成果が上がったポイントがあれば教えていただけますか。
内田:どうしても販促目的だと効率重視になり、結果として検索連動型広告でもキーワードを絞り込みすぎて最終的には指名のキーワードしか残っていなかったり、ディスプレイ広告だとリタゲしか選択肢がなく、しかも刈り取りしきってリーセンシーの短いユーザーしか残っていなかったり、ということが起こります。すると、ビジネス自体がシュリンクするケースも出てきてしまいます。
そこで当社として最近注力しているのは、今のコスメのクライアント事例でもそうですが、ビジネスの最大化です。そのためには、やはりポテンシャルの高いメディアで成功を収めることがとても大事になるので、配信方法やクリエイティブをいろいろと試して知見を貯めつつ、LINEのようなビッグメディアでの各業界の定石を探ろうとしています。ピンポイントなターゲティングができなくても、LINEほど規模が大きければ一定の効果を上げられます。
MZ:なるほど。そうした事例だと、どういったものがありますか?
内田:たとえば「受験を控えた子供の親」を対象とする塾業界や、「結婚が近いカップル」を対象としたブライダル業界などで、成果が上がっています。
クリエイターの厚みも成果が上がるカギ
MZ:ターゲットがかなりピンポイントですね。
内田:なので、通常はターゲティングせずに配信しても獲得できる実数が限られてしまいますが、LINEの規模だと広く配信しても一定数のターゲットが含まれるので、PDCAを回してクリエイティブを絞り込むことで、相応の成果を上げられます。受験なら「中学受験を控えた親御さん必見!」といった形で、ターゲットコールをしっかりさせるなどですね。
ただ、一人のアイデアに頼るとアイデアも固定化するので、当社では10本のバナーを作るのに一人1本、10人のクリエイターをアサインしたりします。これらの業界でのコンバージョンは一般的には来店予約になりますが、当社でLAPを導入したクライアントでは平均して昨年対比110%の来店予約増を達成しています。
MZ:ビジネスのシュリンクを避けて、新規を獲得できるということですね。御社はLAPの販売・開発のパートナーを認定する「Marketing Partner Program」のセールスパートナーとしてブロンズパートナーに認定されました。最後に、今後の展望と、LINEへの期待をうかがえますか。
内田:ブロンズパートナーに認定されたのは光栄なことですが、実績を重ねてもっと上位を目指していきます。同時に、単にクライアントの売上を伸ばすだけでなく、新規ユーザー獲得のプラットフォームとしてうまくLINEを活用していきます。LINEに期待することは、まずフィードを活用できるソリューションがあるとありがたいです。当社は独自にフィードのツールを提供しており、他メディアでもフィードを活用したOne to Oneのクリエイティブの配信や運用の効率化を行っているので、LINEでもそれを活かせると良いですね。