アプリのローンチ・成長・リテンションを一気通貫で支援
そんなAppLiftが今回正式にリリースしたのが、DSPソリューションの「DataLift 360」だ。
「すでにたくさんのDSPが広告主に提供されていますが、多くのDSPソリューションはジェネラリスト的なものです。たとえば、我々のライバルであるDoubleClick Bid Managerが典型ですが、様々な配信に対応しているものの、モバイルアプリのマーケティングに特化していないのです」(コスチェラ氏)
こうした市場理解のもと、AppLiftはモバイルアプリのマーケターのために、アプリのマーケティングライフサイクルにおける3つのステージに一気通貫で対応できる「DataLift 360」を投入したわけだ。
3つのステージというのは、1つめがアプリのローンチ局面、2つめがユーザー基盤を拡大していく局面、3つめがユーザーリテンションをはかっていく局面である。ここでいうユーザーリテンションとは、ユーザーをリターゲティングしてアクティブユーザー化したり、課金ユーザーになってもらったりする施策を指している。

「ローンチ」「ユーザーベースの拡大」「リテンション」というのは1つのライフサイクルであって、ほとんどのデベロッパーはこのサイクルを繰り返して、ビジネスの成長を実現している。DataLift 360はこの3つのフェーズを1つのデータドリブンなプラットフォームで管理・対応できるように作られた。
「アプリのデベロッパーは、ユーザー獲得はソリューションA、ユーザーのリターゲティングはソリューションB、ローンチはソリューションCを使ってと、それぞれ異なるソリューションを使い分けている場合が多いのです。データも分断してしまうし、ソリューションごとに見る基準もぶれてしまうし、なにより作業が煩雑なので、ワンストップなプラットフォームであるDataLift 360が貢献できると考えています」(コスチェラ氏)
広義のDSPとして、アドネットワークやPMPも一元的に管理
DataLift 360はDSPだが、広義のDSPというのが正確だろう。オーディエンスをセグメントし、広告効果を分析しながら、広告出稿のためのチャネルを束ねてデータドリブンに最適化できる統合的なプラットフォームだからだ。
DSPではあるものの、狭義のDSPのようにオープンエクスチェンジにおけるRTBだけを扱うのではなく、アドネットワーク、リワード広告、PMPのようなダイレクトネットワークといった、4つのチャネルに対する広告出稿を一元的に管理することができる。
さらに、チャネルごとに、バナー広告、インターステイシャル広告、ネイティブ広告、動画広告やプレイアプルアドなどのリッチメディア広告といった多様なフォーマットでの出稿が可能になっている。
このように、3つのマーケティングライフサイクルにあわせて4つのチャネルで最適なフォーマットの広告が出稿できることに加えて、データドリブンな広告最適化を実現するための機能もDataLift 360のバリュープロポジションだ。
「広告主はCPMでバイイングをするとしても、インプレッション自体のために投資しているわけではありません。アプリをインストールしてもらいたい、さらにいえばアクティブユーザーを増やし、課金してくれるユーザーを増やしたいわけです」(コスチェラ氏)
そこで、ただインプレッションやインストールして終わりではなく、「良質なユーザー」の獲得に役立つアルゴリズムを備えたプラットフォームがDataLift 360なのだとコスチェラ氏は強調する。
広告配信の目標を、アプリのインストールにすることはもちろん、課金ユーザーを増やすことや、「休眠ユーザー」を課金ユーザーに戻すことに設定して、広告出稿する媒体やタイミングを最適化できるからだ。
