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富士フイルム×日本郵便×恩藏直人研究室の実証実験が明かしたBeyond digitalの意味

2017/12/19 10:00

 日本郵便・富士フイルム・早稲田大学が産学共同で行う、MA×DM×メールの実証実験。2018年11月22日に行われたMarkeZine Day 2017 Kansaiでは、日本郵便の鈴木睦夫氏と富士フイルムの一色昭典氏が登壇し、実証実験を振り返るパネルディスカッションを行った。あわせてモデレーターの博報堂プロダクツ大木真吾氏がB to Bの事例としてリクルートジョブズの取り組みを紹介した。

デジタルだけではリーチできない層に、アナログの手法を取り込む

富士フイルム 一色 昭典氏(写真左)日本郵便 鈴木 睦夫氏(中央)博報堂プロダクツ 大木 真吾氏(写真右)
富士フイルム 一色 昭典氏(写真左)日本郵便 鈴木 睦夫氏(中央)博報堂プロダクツ 大木 真吾氏(写真右)

大木:モデレーターを務めます、博報堂プロダクツの大木真吾です。本日は『デジタルのその先へ。課題解決のカギはデジタルとアナログの組み合わせにあり。』と題しまして、日本郵便と富士フイルム、そして早稲田大学が産学共同で行っているDMを活用したマーケティングの実証実験についてお話をうかがいます。

 まず本日のテーマとなる、顕在化してきたデジタルマーケティングの課題について考えたいと思います。

 現在、データにもとづいたデジタルマーケティングが主流となりつつありますが、生活者の情報取得や購買行動は、デジタルとアナログの間を自在に行き来しています。にもかかわらず、なぜかデジタルマーケティングの範囲内ですべてを解決しようとしがちです。まずここに、課題があると思われます。

講演資料より抜粋。以下同

 また、デジタルだけではリーチの限界があります。そして海外から広告ブロッカーの話題も聞くようになりました。デジタル領域だけでは、コミュニケーションの幅が狭くなってしまうのではないでしょうか。

鈴木:日本郵便の鈴木です。私はP&Gへ入社し、以降30年間、IMJやコカ・コーラとマーケティングのキャリアを重ねてきました。おっしゃるとおり、デジタルだけではカバーできない領域があります。そこに対して、アナログの手法を組み合わせる必要があるでしょう。

 「デジタル・アナログ領域のマーケティング施策実態調査」(2016年・日経BPコンサルティング)によると、アナログとデジタルの統合マーケティングを実践する企業はまだ少数です。本日はデジタルとアナログを組み合わせることの有用性をお伝えしたいと思います。

サービス会員の92%にリーチできていなかった富士フイルム

一色:富士フイルムの一色です。さっそくですが、実証実験のレポートをご紹介いたします。今回の実験は、弊社の公式ネットプリントショップの会員さまを対象としました。

 現会員の半分がオプトインメールを受け取っています。しかし平均開封率から計算しますと、会員全体の8%にしかリーチができていません。

 また、メールを受け取っていない会員に対してもコミュニケーションが取れていなかったというのが現状です。そこでDMを活用するとどうなるのか、を実験しています。

大木:私から実証実験の概要を説明します。実験は2回行われ、第1回は普段Eメールを受け取っていない会員の方が対象です。

 また本実験は富士フイルムの関連企業である富士ゼロックスと組んでいます。MAを活用しバリアブル印刷という個別の印刷ができる手法を用いたのが特徴です。ユーザーごとにユニークなクーポン番号とLPのURLを印刷したDMが送付されています。


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