“マーケティングのデジタル化”にコミット
2017年を振り返って
データのマネジメントや分析の重要性が一層高まっており、当社も、博報堂DYグループで掲げる「生活者DMP」構想の下、プラットフォーマーとの協業やデータ連係を積極的に推進。さらに広告の透明性やブランドセーフティなどの重要課題に全方位から対応するサービスを構築し、提供しています。個人的な話では、長年携わった事業企画・経営企画から7年ぶりに現場に戻り、急速な若手の成長や業界の変革スピードを目の当たりにし、無我夢中で駆け抜けた一年でした。また設立2年目の会社であることから、2017年は従来の目標管理制度から“社員の成長を支援する”新たな人事制度を導入するなど組織文化の醸成・強化にも取り組みました。
2018年へ向けて
様々な広告主の“マーケティングのデジタル化”に引き続きコミットします。さらに、マーケティングのゴールやKPIの達成、最適化などに目標を限定せず、その先にいる“生活者”や“ユーザー体験”を改めて意識したコミュニケーションプラニングを、デジタル戦略を軸に全社で推進します。またAIによるパラダイムシフトに向け、外部パートナーとの協業等も進めながら、AI技術、機械学習、深層学習などを活用した取り組みもスタートします。組織としては、企業理念である「endlessupdate_」の下で「若い社員たちと一緒に広告業界に革命を起こし、我々が事業に夢中になれる会社をどう創っていくか」に挑戦する年にしていきます。

株式会社博報堂DYデジタル執行役員
アカウントプロデュース本部 本部長 糸永 洋三氏
2000年博報堂入社。営業を経て、2007年から博報堂DYメディアパートナーズでデジタル領域の戦略立案やメディアプラニングなどを推進。社内ベンチャーで起業を経験後、博報堂DYインターソリューションズで組織経営を統括、2016年博報堂DYデジタルの立ち上げを中心的に担う。経営計画本部長を経て、2017年4月から現職。
“欲求情報マーケティング”の実践へ
2017年を振り返って
動画マーケティングやコンテンツマーケティングの急激な進化が印象に残った。伝えられる情報量が増え、かつ質の高いコンテンツが増えたことから、企業はよりクオリティが高く、ユーザー視点のコンテンツを作ることがマストとなった。ユーザーのリテラシーも飛躍的に高まっており、「作り手の意図」まで把握しながら情報を受け取るようになっている。よって伝えたいことを伝えつつ、企業視点ではないようにしなければならないという難易度が高いマーケティングが求められている。
2018年へ向けて
本当にお客様が求めている情報は何なのかを突き詰め、そのコンテンツを作り、お客様に届ける施策を実施する。「コンテンツが用意されている」のはもはや当たり前で、「不満に先回りした情報が載っている」「有益な情報が偶然手に入る」という環境を整えてはじめてお客様の満足度が高まる。たとえばどんなに良いサービスでも認知度が低く、利用してもらわなければ存在しないと同然なので、しっかりと様々な自社サービスをお客様に伝えていきたい。当社カードを持っていただいている会員様にも、まだ持っていただいていないお客様にも、当社ならではの“欲求情報マーケティング”を実践し、ブランドエクイティ・CXを高める年にしたい。

三井住友カード株式会社統合マーケティング部 福田 保範氏
2007〜2015年6月、アイ・エム・ジェイにてWebディレクター、SEOコンサルティング、Webマーケティングコンサルティングなどに従事。2015年7月から、三井住友カード統合マーケティング部にてSEO、コンテンツマーケティングなどのデジタルマーケティングを実施中。
社会インフラとしてのプラットフォームアプリを目指す
2017年を振り返って
2017年のメルカリは、テレビCMを通じて認知を向上させ、ダイレクト型マーケティングを相当規模で運用し、組み合わせることで、ユーザー数を飛躍的に拡大することができました。アプリ広告運用については、機械学習化が進み、各媒体が自動で「Right Timing RightPlace」で最適化された配信がされるようになったからこそ、逆に「クリエイティブの重要性」を再認識した年でした。消費財メーカーから転身してきた私から見ると、アプリ広告におけるクリエイティブの質には大きな機会が残されていると思います。潜在層を「刈り取る」だけではなく、「知覚変動を起こす」クリエイティブへ。クリエイティブの質が問われた一年でした。
2018年へ向けて
マーケティングのミッションとは、定常的に「売上/利益が伸び続ける仕組み作り」とともに、「ブランドを作ること」であると思っています。メルカリを認知しているけれども、まだご利用いただいていないお客様に対して、テレビ・デジタル・リアルを360度統合したマーケティングを通じてサービスの理解・納得を促し、ユーザー数を非連続的に成長させていきたいと考えています。ブランディングとしては「若年層に人気のあるフリマアプリ」から、「老若男女が使う社会インフラとしてのプラットフォームアプリ」へ、どのようにブランドを進化させていくかがテーマです。2018年のメルカリの進化を楽しみにしていてください。

株式会社メルカリマーケティンググループマネージャー 山代 真啓氏
慶應義塾大学を卒業後、P&G Japan マーケティング本部に入社。紙おむつ「パンパース」ブランドの日本市場を担当後、シンガポールにて同ブランドのグローバル、アジア市場のブランドマネージャーに。その後ヘアケアブランド「パンテーン」の商品開発、マーケティングを牽引。2017年6月よりメルカリに入社。マーケティンググループマネージャーとして、テレビCMからグロース領域までマーケティング全般を統括。
EC利用者へより便利な体験を提供
2017年を振り返って
2017年は、急速なECの成長を背景に、27年ぶりの料金改定に至りました。「宅配」に関する話題が多く取り上げられる中、我々が個人のお客様向けに提供している会員サービスである「クロネコメンバーズ」について、受取場所や時間の変更ができることなどから、多くのお客様にご利用いただけた一年となりました。ECのお届けを担う中で常に意識しなければいけないのは、便利な「受け取り体験」を提供することだと考えています。購入した商品が手元に届くまでが一連のEC体験であり、どのサイトで購入してもストレスなく受け取れる環境を整えていくことへの強い責任感とお客様の期待感を感じる年となりました。
2018年へ向けて
2018年は、ECの利用者にとって、よりストレスのない受け取りを実現する取り組みを進めていきます。特に自宅以外での受け取り要望が強くなっていることもあり、クロネコメンバーズをよりパーソナルな受け取り要望にお応えできるよう進化させます。具体的には、EC事業者に規模の大小にかかわらず簡単に導入できる「自宅外(ロッカーやコンビニ)受け取り」の仕組みの提供を進めていきます。これらの取り組みにより、ECで購入した商品を、自宅以外の生活導線上でストレスなくお受け取りいただける新たな体験が広がる年になります。ぜひご期待ください。

ヤマト運輸株式会社営業推進部 プロジェクトマネージャー 中西 優氏
2005年ヤマト運輸に入社。2013年より法人営業部にてサービスEC事業者を担当。2016年より現在の営業推進部にてサービス開発に従事している。