調査結果から気づいた、生活者に起きている大きな変化
「HoNote」の運営をスタートして約2年。立ち上げから携わってきた吉村氏は、気になるユーザートレンドがあると話す。
「現在、世の中全般を語る場合の調査対象は、10代・20代~60代までを人口構成比で割り付けして調査するという手法が一般的です。わかりやすく言うと、人口構成比から世の中の縮図を見るという考え方ですね。そしてこの場合、男女や年代によって異なる傾向があることを前提にしています。
ところが最近では、男女の差や年代の差が思ったほど出ない調査結果も出てきているように感じます。調査テーマにもよりますが、今後は価値観や消費行動といった軸で分類したほうが差異が出る可能性もある。そういった調査も企画していきたいと考えています」(吉村氏)
ライフスタイルの多様化が進む現代では、調査においても一歩踏み込んだ切り口が求められるのだろう。そして既に「HoNote」では、かなり踏み込んだ調査も行っている。
「ターゲットを絞り込んだ調査も徐々に増やしていて、この種の調査レポートへのニーズが高まっていることを感じています。たとえば、昨年4月に保育士300名を対象とした調査を行いました。当時は待機児童問題などが議論されているものの、保育士がこの問題についてどう考えているのか、というリアルなデータはなかった。そのような状況を見て、調査実施に踏み切りました。結果、業界の垣根なく多くの方にダウンロードいただき、関心度が高かったことが伺えました」(吉村氏)
知りたい、というニーズに広く応えられるメディアへ
マクロミルの社内でも、「HoNote」は活用されている。営業担当者が商談の場で「HoNote」を紹介し、企業から調査ニーズをヒアリングするケースが出てきたそうだ。吉村氏は、マーケターの方などが“こういう情報あるかな?”と考えた時に、その期待に必ず応えられるようなメディアにしていきたいと意欲を見せる。
「『HoNote』をきっかけに、リサーチについてもっと知りたい、調査を実施してみたいという方も、今後はもっと出てくると思います。ですので、調査の方法やノウハウなどをまとめたコンテンツも、これから掲載していく予定で準備を進めています」(吉村氏)
今後は編集体制を強化し、更新頻度も上げていく予定とのこと。一層のコンテンツ拡充に期待が高まる。