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四家正紀のネオコミュニケーション遊談

元CNET日本法人社長から学ぶネットビジネス成功の極意 後編


「悶々」と「達成感」を感じつつ新たな道の模索

四家
それはもちろんそうですけどね。で、ご自身がお辞めになったのは、また悶々としたのですか?(笑) 今度は違うように見えますけど。
御手洗
うーん、微妙ですね(笑)。悶々としていたところもありますし、達成感もありましたし。
四家
NTTお辞めになったときもプロジェクト成功したあとだし、結構、達成感と悶々はセットなんですかね。
御手洗
そうだと思います。1つの構造をある程度まとめた時って、その達成感がある一方、その限界みたいなものも見えてしまうところがあると思うんですね。
四家
ただ、そのあたりは個性もあるかなと。達成して限界が見えて さらにその分野を深く掘る人もいるし。新しいテーマに取り組む人もいるし。
御手洗
そうそう、おっしゃるとおりだと思います。
四家
いずれにしても限界見えるまで達成するのが大事で、なかなかそこまでいけない自分はダメだなぁと思うわけですが、僕の話はおいといて、CNETではやるべきことは達成したのであとは後進に任せてOK見たいな感じ?
御手洗
そうですね、そういう感じだと思います。任せると言うよりも、自分としてはこれ以上この会社を大きくできそうにも無いなぁと。それをやるためには、おそらく別の能力とか才能が必要だと思ったわけです。
四家
クールな判断だなぁ。でもそれは、やはりネットビジネスにおける魅力、つまり直接性・実感への回帰なのかも。
御手洗
ですね、そういうところはあると思います。新しいフィールドで1からやり直したいと言う思いもありましたし。2003年の夏頃には、RSSへのアクセスの伸びなどを見るにつけ、ブログは確実に普及するという手ごたえがあったわけですが。
四家
はい。先行指標ですね。
御手洗
もうちょっとそういうところで活躍している人とかとしっかりコミュニケーションしながら、フルに新しいモデルを作っていくところにいきたいなぁと。新しいインターネットのトレンドのように言われているモノというのは、実はそもそもインターネットが最初に言われていた時のビジョンとまったく同じものだと思っていて、それを推し進めることが自分の仕事だろうと当初思っていたわけですけど、99-03年のネットのメディアビジネスと言うのは、これと逆の位置にあったというか、停滞していたものだったと思うんですよね。
四家
「実はそもそもインターネットが最初に言われていた時のビジョンとまったく同じもの」というのは、草創期からネットビジネスやってる人はみんな思ってますよね。
御手洗
そうそう(笑)。古い方とはよく話が通じるんですが。「アテンションエコノミーって、またかよ!」みたいな(笑)。
四家
ねー(笑)。Web2.0現象があまり新鮮に思えないのも、ネットビジネスの古株である僕らにとっては仕方のないところ。
御手洗
でもまあ、既存のメディアビジネスのありようもいろいろと勉強させて頂いて、かつ古いインターネットの理想みたいなところをわかってもいれば、さらに新しいことができるんじゃないかと。それをもうちょっと変化の現場でやりたい、というのがおそらく今回の転機につながっているのだと思います。エラい人とばかりお話していると、その辺の感覚が鈍くなるので(笑)。
四家
やはり直接・実感。
御手洗
でもまあ、既存のメディアビジネスのありようもいろいろと勉強させて頂いて、かつ古いですね、そこがポイントかと。

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この記事の著者

四家 正紀(シケ マサノリ)

株式会社カレン次世代ビジネスリサーチ室長。インターネット広告の草創期からWebマーケティングに携わり、現在はカレンにて次世代販促コミュニケーションについての研究活動と、ブログマーケティング・ブロガーリレーションズ案件のプロデューサーとして活躍。寄稿、講演多数。 ブログ カレン次世代ビジネスリサーチ室ブログ

著書

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2008/06/21 02:18 https://markezine.jp/article/detail/279

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