互いの良い点を掛け合わせたことで生まれた相乗効果
MZ:お互いの良い部分の掛け合わせた取り組みですね。両社が連携することでどのような価値が生まれるのでしょうか。
廣氏:先ほども少し触れましたが、計測データを活用した”攻めのマーケティング”を実現できるようになったのは、「マーケティングプラットフォーム」として非常に大きな進化だったといえます。マーケティングデータを企業資産として蓄積し、膨大なデータの活用方法を多方面でご提示できるのは、DMPの思想に近いといえるかもしれません。
今回の連携により、初回の認知効果が出ているメディア接触者にリターゲティング広告を配信したりや、コンバージョンしやすい行動パターンのユーザーに拡張配信するといった、アドエビスのデータを新たな打ち手につなげられます。結果的に運用効率のアップにも貢献できます。
MZ:アドエビスと言えば「広告効果測定ツール」というイメージが大きいですが、確かに活用イメージはDMP的な発想に近いですね。
廣氏:性別、年齢、居住地域といった、デモグラフィック情報をはじめセグメントの切り方は様々ですが、アドエビスの強みはなんといっても「ユーザーの行動ログ情報」を提供できるという点です。それが他のDMPとは一線を画している点であり、価値の高いデータだと自負しております。
黒澤氏:Logicad側の視点から連携の価値を申し上げますと、アドエビスだからこそのセグメントで広告配信ができるようになったのは大きいと思います。わかりやすいところだとLogicad以外の施策も含めて、コンバージョンしているのか、していないのかというデータと連携させた配信などですね。
MZ:御社だけでは手に入れにくいデータを掛け合わせることで、より効果的な配信が実現できますね。
黒澤氏:まさにそうですね。人工知能を活用した拡張配信は質の高い元データがあればあるほど精度も高くなります。弊社が単体で行う拡張配信よりもアドエビスのような様々な施策に対するユーザーの行動ログ情報を掛け合わせた方が、効果が高まる傾向にあります。リターゲティングだけではなく、母数を広げて配信ができるので新規顧客を効率良く獲得する施策にも極めて効果的です。
予想を上回る効果を実感
MZ:ここまで連携によるメリットをサービス提供側それぞれの視点から語って頂きました。続いてこの連携サービスを使う側であるワンスターの青木さんにどう感じたのか聞いていきたいと思います。青木さん、お願いします。
青木氏:株式会社ワンスターの青木です。セールスコンサルティング部に所属し日々クライアントの広告運用と向き合っています。今回は健康食品のクライアントの案件でこの連携サービスを利用しました。そもそもの話なのですが、健康食品は薬機法(旧薬事法)を始めとする法令や、媒体の広告掲載基準など、様々な制約に遭遇するケースが多いです。その制約の中で効率良く獲得できる広告はなんだろうかといつも頭を悩ませています。
MZ:そういった厳しい条件の中で今回の連携サービスが役立ったということですね。実際にやってみてどうだったのか感触を教えてもらえますか。
青木氏:結果からお伝えすると、獲得効率を維持したまま、配信の母数が約2倍まで伸びました。元々アドエビスとの連携配信を開始する前から類似拡張配信のご提案を頂いていて、良い結果につながっていたという経緯もあり悪くなるイメージはありませんでしたが予想を上回る結果でした。
MZ:元々Logicadの拡張配信で効果を実感していた中、元データが違えば違うユーザーに配信できるので結果的に母数が増えたということですね。
青木氏:そのとおりです。今回は弊社側でアドエビスのデータを準備しLogicadにそのセグメントを連携して配信しました。配信条件を設定する上で、最初に行ったのが現状分析と拡張する媒体選定です。
全ての広告をアドエビスで計測していたので、そこから重複やアトリビューション効果を加味して媒体選定を行いました。今回はコンバージョン数の底上げが目的だったので、アドエビスの計測結果からコンバージョンの獲得効率(CPA・CV数)が最も良い媒体を選びました。
次に、選定した媒体のコンバージョンユーザーリストを作成し、Logicadで拡張配信を行いました。条件としてはかなりシンプルな配信ですが、結果的にはそれがよかったのかなと感じています。
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