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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

定期誌『MarkeZine』特集

口コミの真価と可能性を探る(プラットフォーマ―編)

古くて新しいコミュニケーション時代の幕開け

口コミの可能性

 誰にでも開かれていて、会話が生まれるプラットフォームのTwitterを活用したマーケティングは、まさに口コミのためにあるといっても過言ではありません。一方的にブランドの情報を生活者に届けるだけでなく、Twitterにいるファンと一緒になってブランドを作り上げる、新しいマーケティングコミュニケーションの時代になったと日々感じています。フィリップ・コトラー教授が提言されているマーケティング4.0でも「アドボカシー(推奨)」がいかに重要か語られています。Twitterを通してブランドと世の中の新しい関係が築き上げられていくのを少しでもお手伝いできればと思っています。

口コミ活用の展望

 海外では当たり前になりつつある、ブランドがパーパス(目的や目標)を掲げ、それに賛同した人々が消費や体験を通じて世の中を動かす、Purpose-Driven Marketingのトレンドが日本に定着する日が近づいていると感じます。いわゆるCSRやソーシャルグッドといった「社会全体への貢献」を声高に伝えるよりも、もう少し、等身大に「生活者に提供する価値」を明確にするブランドが増えてきています。企業と生活者が同じ目線に立てるTwitterだからこそ、これまでにないコラボレーションやクリエイティビティが生まれ、そこから生まれる口コミで今の時代に適した「三方良し」が実現できるはずです。

Twitter Japan株式会社 ブランドストラテジー・マネージャー 橋本 昇平氏Twitterを活用した戦略的なマーケティングアイデアの立案を中心に、コンサルティング業務に従事。

Twitter Japan株式会社
ブランドストラテジー・マネージャー 橋本 昇平氏

Twitterを活用した戦略的なマーケティングアイデアの立案を中心に、コンサルティング業務に従事。

インフルエンサーマーケティングの成功事例を作る

口コミの可能性

 弊社による調査では、友人がFacebookやInstagramで投稿した飲料を試してみたことがあると回答した人が50%にのぼったというデータがあります。モバイルやソーシャルメディアが消費者の購買意向に与える影響は無視できなくなっています。実際に日本ロレアルにメイベリンブランドのマスカラキャンペーンにてInstagram広告を活用いただいた際に、Instagramは友人に紹介などの意向への影響がテレビと比較して7%高いという調査結果も得られました。ブランドからの一方向のメッセージ発信ではなく、コミュニティ内のビジュアルコミュニケーションを活用したアプローチは今日のマーケティングに欠かせないのではないでしょうか。

口コミ活用の展望

 Instagramにおいて、口コミ活用のためインフルエンサーを起用したいという企業の問い合わせをよくいただきます。インフルエンサーを使ったキャンペーンであっても通常の広告キャンペーンと変わらず、適切なゴールとKPI設定、効果測定を実施することが大切です。たとえば、広告併用によるフォロワーだけでない潜在層へのリーチ拡大の必要性、またブランド認知あるいは顧客獲得への貢献度を測定できるのか、といったことの検証は必要です。インサイト分析や透明性向上を可能とするブランドコンテンツツールの認知を広げながら、国内での適切なインフルエンサーマーケティングの成功事例づくりに取り組んでいます。

フェイスブックジャパン株式会社執行役員 営業本部長田野崎 亮太氏1999年にサントリー入社し、流通営業に携わる。2004年よりべリングポイントや博報堂コンサルティングにて、事業戦略構築や実践支援に携わる。その後フロンティア・マネジメントにて、事業再生並びにM&A支援をリード。2015年からはトランスコスモスの海外Eコマース事業を統括。同年フェイスブックジャパンに参画。Instagramの日本ビジネスをリードすると共に、2017年より執行役員営業本部長就任。

フェイスブックジャパン株式会社 執行役員
営業本部長 田野崎 亮太氏

1999年にサントリー入社し、流通営業に携わる。2004年よりべリングポイントや博報堂コンサルティングにて、事業戦略構築や実践支援に携わる。その後フロンティア・マネジメントにて、事業再生並びにM&A支援をリード。2015年からはトランスコスモスの海外Eコマース事業を統括。同年フェイスブックジャパンに参画。Instagramの日本ビジネスをリードすると共に、2017年より執行役員営業本部長就任。

顧客満足度を上げるための分析手段

口コミの可能性

 『ホットペッパービューティー』では現在、800万件以上の口コミが掲載されており、ユーザーのサロン選びに必要なコンテンツとして重要な役割を果たしています。ただ、それだけではなく、今や口コミはサロン側の経営改善ツールにも役立てられています。顧客の生の意見が正しく吸い上げられることで、自分たちのサロンの施術・サービスに落ち度がなかったか、もっと良くできるポイントはないかと、顧客満足度を上げるための分析ツールに活用されるようになってきています。

口コミ活用の展望

 『ホットペッパービューティー』の掲載サロンの中では、口コミを施術・サービスの振り返り・失客理由等の点検ツールとしてご活用頂いている事例が増えています。たとえば、届いた口コミを毎朝、店舗内の全スタッフで共有し、反省や改善点を洗い出すミーティングを開催するなどの取り組みをされています。このようにサイトに届いた顧客の声がダイレクトに店舗に伝わり、より良いサービス提供に向けた改善に活かされることは、とても価値のあることだと考えており、『ホットペッパービューティー』としても積極的に推進しております。

株式会社リクルートライフスタイル『ホットペッパービューティー』プロデューサー中村 隆之氏『ホットペッパービューティー』プロデューサー。2002年、リクルート入社。人材採用領域で営業担当を経て、商品企画・営業企画・企画統括を担当。2013年より現・リクルートライフスタイルの旅行事業部で『じゃらん』の事業推進部長を務め、新規事業開発、海外事業等を担当。2016年から『ホットペッパービューティー』事業推進部長に就任し、現在はプロデューサーも兼任する。

株式会社リクルートライフスタイル
『ホットペッパービューティー』プロデューサー 中村 隆之氏

『ホットペッパービューティー』プロデューサー。2002年、リクルート入社。人材採用領域で営業担当を経て、商品企画・営業企画・企画統括を担当。2013年より現・リクルートライフスタイルの旅行事業部で『じゃらん』の事業推進部長を務め、新規事業開発、海外事業等を担当。2016年から『ホットペッパービューティー』事業推進部長に就任し、現在はプロデューサーも兼任する。

ポジティブな口コミをベースにしたサービスを展開

口コミの可能性

 従来“レビュー(批評)”は市場を活性化させるとも考えられていましたが、たとえば飲食店にとっては致命傷になることも。そんな中、Rettyは実名制の投稿者のおすすめを語るポジティブな口コミをベースにしたサービスを展開しています。“レコメンド(おすすめ)”を語る場を提供することで、口コミを投稿する人も、閲覧する人も、そして飲食店もポジティブでHAPPYの輪を作れると考えています。同時に、何を語るか以上に「誰が」語るかも非常に重要になっています。「誰か」に共感し、支持し、ファンとなる。無名な人もスターになれるネット環境のもと、1つの口コミが高い価値を生み、無限の可能性があると期待しています。

口コミ活用の展望

 これから注力したいのは、口コミ投稿体験の楽しさの増大です。自分が行ったおすすめのお店を投稿することで、今まで知り得なかった新しい情報を入手したり、気の合う人と出会うことができたり、自分のお気に入りのお店を応援することができたりと、より楽しい体験ができるサービスやイベント、仕組みを促進することを企画しています。そして食を愛する人たちが集まったRettyコミュニティや大量の口コミデータの分析から生み出されていく食トレンドを、Rettyのオウンドメディア「Rettyグルメニュース」などを通して、内外に発信していきたいと考えております。

Retty株式会社コミュニティチームマネージャーRettyグルメニュース編集長草深 由有子氏ベネッセコーポレーションにて、主婦向け生活情報誌、幼児のいる家庭向け食育料理雑誌の編集を担当。クックパッドに転職し、クックパッドニュースを立ち上げ、クックパッド編集長に就任。クックパッド料理動画の拡大や、公式キッチンの運営、トップページのレシピ選定等を行った。2017年よりRettyへ参画。「人から食を捉えるとグルメはもっと楽しくなる」をポリシーに、編集長としてRettyグルメニュースを運営すると共に、コミュニティチームマネージャーとしてコミュニティ施策をリード。

Retty株式会社 コミュニティチームマネージャー
Rettyグルメニュース編集長 草深 由有子氏

ベネッセコーポレーションにて、主婦向け生活情報誌、幼児のいる家庭向け食育料理雑誌の編集を担当。クックパッドに転職し、クックパッドニュースを立ち上げ、クックパッド編集長に就任。クックパッド料理動画の拡大や、公式キッチンの運営、トップページのレシピ選定等を行った。2017年よりRettyへ参画。「人から食を捉えるとグルメはもっと楽しくなる」をポリシーに、編集長としてRettyグルメニュースを運営すると共に、コミュニティチームマネージャーとしてコミュニティ施策をリード。

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MarkeZine(マーケジン)
2018/07/25 13:30 https://markezine.jp/article/detail/28862

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