テレビもデータアナリティクスの考え方は必要
皆木:先月、J:COM×プルークスでの初の取り組みで、YONEX様のキャンペーンを行いました。ゴルフネットワークで放送されている『ギア猿』という番組を、J:COMが短尺に再編集して放送。さらにプルークスでは、素材をFacebook広告用に編集して、配信するという取り組みです。
ゴルフクラブのプロモーションでしたので、商品サイトへの流入数や購入数などをKPIとして見ていますが、放送とWebの効果測定について現実的かつ具体的に考えることができる良い機会になりました。
松浦:プルークスでデジタル動画の効果測定を行うときは、お客様の課題に応じて方法を提案しています。ブランドリフト目的であれば、有効な解決策は調査。コンバージョン目的であれば、視聴完了率や離脱率を数値化するアプローチなどをご提案しています。
村山:テレビでもデータアナリティクスの考え方は必要です。まさに今、J:COMではSTBの視聴データ分析に力を入れています。政府が発表している視聴履歴の活用ガイドラインを参考にしながら、視聴データに基づいた広告価値作りに取り組みたい。
それがあれば、これまで精緻なデータが取れないと言われていたテレビも、Webと同じレベルとなり、連携したプランの提案もより現実的になると期待しています。
皆木:視聴データが使えるようになると、テレビでもクリエイティブを科学的に扱うことができますね。「見やすい」「かっこいい」だけではない。効果を可視化して示せるようになる。プルークスは、効率よく効果を精緻に出せるような動画制作を極めていきたいと思っています。
また、クリエイティブはメディアごとに使い分けたほうが良いと考えていますが、テレビを含めてそれに挑戦した企業はまだ少ないです。早い段階で着手して、データや経験値を貯め、アドバンテージになるように進めたいです。
手軽に動画制作ができる環境を提供したい
皆木:では、最後に今後の抱負について話していきたいと思います。
村山:CSはセグメントされたメディアです。そして、チャンネルをネットワーク化するとリーチも取れ、動画メディアに匹敵する規模になるのではないかと考えています。
そこでJ:COMが仲介者のような立場から、代理店やクライアントに「CSとデジタルのパッケージは、効率の良いメディアだ」というような認識をもっていただけるように、グループ全体で協力していきたいですね。
松浦:プルークスでは、今後の動画需要を考え、新たにクラウド型の動画制作サービスの開発を進めています。メディア別の最適な構成の動画テンプレートを基に、クライアントが所有する素材を編集し、簡単に動画を制作できるイメージです。動画制作のハードルを下げることで、より多くのクライアントに動画を活用いただきたいと思います。
皆木:私は商品やサービスをローンチする時、LPやWebページだけでなく、動画も一緒に作ろうという文化を醸成していきたいと考えています。そのためにも、松浦が話した手軽に動画制作ができる環境を提供し、そのマーケットを獲りに行きたいですね。
そしてプルークスは、クライアントの宣伝部・マーケティング部と一緒に初期段階から動画マーケティングの立案に関われるよう、日々成長していきたいと思います。