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イベントレポート

U-35限定イベントで明かされた、若手発想のマーケティングノウハウ【デジマ下剋上レポート】

定例会で起きているギャップとは?

 続いて、利光氏は「良い定例会とは何か」と話題を移した。ここで両社が共通した課題として持っていたのは、「報告にかける時間」を短くしたいという要望だ。

 「定例会は意思決定の場」とする百々氏は、報告や連絡は過去の話で、それを踏まえたで今後どうしていくかを話す場にしたいと考えている。ただ、岡野氏は現実として「報告で終わる会社が7割」と語る。

 「一番私たちが聞きたいのは、目標の達成状況とその要因、その上にどういうアクションを起こすべきか聞きたいし、議論がしたいんです。でも現実は、考察がなく、言い訳を並べたり、自分が頑張ったことをひたすら言われたりして、本来の目的を見失っているところもあります」(岡野氏)

 片岡氏は、この意見に同意しつつも「とはいえ、出せる情報はできるだけ出さないと文句を言われることも多い」と現状を明かした。

 これだけを見ても、代理店と広告主による定例会はカオスな状況になっているわけだが、どのような対応がベストなのだろうか。

 百々氏は「定例会で報告するフローをなくし、事前に報告資料を読み、議論の要件を整理しておく仕組みを作るべき」と語った。そうすることで、現在から未来の話ができ、次の意思決定にもつながってくるという。岡野氏も、定例会がただの報告に終始しないよう、事前に報告事項をもらい、ディスカッションに時間を当てるという。

 これらの意見を踏まえ、最後に利光氏は定例会の進め方について、以下のようにまとめた。

 「広告主側であれば、資料はそんなに求めていないことを伝えるべきだし、代理店側であれば、過去の話を取り上げるのではなく、ディスカッションに時間をかける座組を提案したほうがいい。お互いが時間を有効利用できる事前準備、コミュニケーションをしていきましょう」(利光氏)

性を表通りにしようと思った経緯

 最後のセッションとして行われたのが「ミッションは「性を表通りに」~TENGA広報が考えるコミュニケーションの本質~」だ。モデレーターでデジマ下剋上の主宰の一人である諸石氏は「視野が狭くなりがちなデジタルマーケターに気付きを与えたい」と今回のセッションを企画したという。

写真左:株式会社TENGA 西野 芙美氏

    同社の広報業務を担当。

写真右:デジマ下剋上主宰 諸石 真吾氏(モデレーター)

    インターネット関連企業にてWeb広告代理業に従事。

 西野氏はなぜセクシャルウェルネスグッズを展開するTENGAで性を表通りにしたいと考えたのか。元々同氏は学生時代からジェンダー論などに興味があり、友人から性の相談もよく受けていた。しかしながら、性の相談は気軽に相談できる雰囲気がなく、そこに対し疑問を感じていたという。

 同氏は大学卒業後出版社に入り、ジェンダー論を取り扱うような書籍などの宣伝を担当。しかし、それでも若者など性に関する知識が本当に必要な世代とはコミュニケーションできていなかった。その中でTENGAに偶然出会い、入社したという。

次のページ
「性」を扱ってわかった、コミュニケーションの本質

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/12/07 08:00 https://markezine.jp/article/detail/29813

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