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働く人の毎日を応援したい――リクナビNEXTのオウンドメディア戦略に迫る

 働く人の毎日を応援し、ビジネスパーソンに寄り添うメディアでありたい――リクナビNEXTのブランディングを目的に、リクルートキャリアが展開する「リクナビNEXTジャーナル」では、アウトブレインを活用し、新規顧客の獲得やサイト内の回遊促進に取り組んでいる。本稿は、アウトブレイン ジャパンの事業開始5周年を記念した5本特別連載の3本目。コンテンツマーケティングという言葉が浸透した今、オウンドメディアの価値を改めて考える。

リクルートキャリアが展開する5つのオウンドメディア

――今日は、オウンドメディアを活用したコンテンツマーケティングについて、リクルートキャリアの石井さんにお話をうかがいます。まずは、リクルートキャリアで運営しているメディアをご紹介ください。

リクルートキャリア ブランドイベントグループ ディレクション部 コンテンツグループ UXデザイン部 プロダクト推進室 マネージャー 石井束査氏
リクルートキャリア プロダクト推進室 UXデザイン部 コンテンツグループ マネジャー 石井束査氏

石井:私が所属するコンテンツグループでは、新卒に向けたリクナビ、転職のリクナビNEXT、転職支援のリクルートエージェントという3つの事業におけるオウンドメディアを展開しています。

 まず、リクナビでは『就活準備ガイド』と『就職ジャーナル』、リクルートエージェントでは『転職成功ガイド』というメディアを運営しています。さらに、リクナビNEXTには『転職成功ノウハウ』と『リクナビNEXTジャーナル』という二つのメディアがあり、私が所属するコンテンツグループでは、これら5つの記事編集・制作・運用を行っています。

――そのうち、アウトブレインを活用しているのはどちらのメディアですか?

石井:アウトブレインを積極的に活用しているのは、2014年5月に立ち上げた『リクナビNEXTジャーナルです。20代から30代半ばの若手ビジネスパーソンをターゲットにしており、現在では月間約500万PVのメディア規模にまで成長しました。

真っ先にリクナビNEXTを思い浮かべてもらえるように

――読者ターゲットは、20代から30代半ばの若手ビジネスパーソンと、転職希望者ではないんですね。

石井:いまや転職は一般化していますし、様々な転職支援サービスが登場しています。そのような環境の中でリクナビNEXTを選んでいただくには、転職ニーズが生まれる前からの関係構築が必要です。

 そこで『リクナビNEXTジャーナル』では、リクナビNEXTのブランディングを目的に、働く毎日を応援しビジネスパーソンに寄り添うメディアを目指しています。読者が転職したいと思った時、真っ先にリクナビNEXTを思い浮かべていただけるような関係性を構築するためです。基本的には、PVやUUをKPIにしています。

――では、できるだけ多くの人にメディアのコンテンツを届けることが重要なんですね。

石井:そうですね。メディアへの流入設計に関しては、アライアンス先として記事を配信しているスマートニュースやYahoo!ニュースなどの外部メディアのほか、ソーシャルメディア、検索など、あらゆるところに接触ポイントを置いています。その内の一つが、アウトブレインへの出稿です。

なぜアウトブレインを選んだのか

――アウトブレインの導入に至った背景をお聞かせください。

石井:先述したように、まずは多くの方に記事を届ける必要がありました。それに加え、メディア立ち上げ当初は、特に新規読者との接触が課題でした。そこで、外部から新規読者を獲得するために、レコメンドウィジェットのサービスをいくつか検討した結果、アウトブレインの導入を決めました。

――なぜ、アウトブレインだったのでしょうか。

石井:アウトブレインを採用した理由は、大きく二つです。一つは、効率的に記事を配信でき、コスト感が見合っていた点。もう一つは、自社メディア内の回遊を促すためのレコメンドウィジェットがある点です。やはり、一つの記事をきっかけに、様々な記事も読んでいただきたいので、レコメンドウィジェットは重宝しています。

――アウトブレインを活用して、どのような施策を展開しているのでしょうか。

石井:現在は、固定した予算内でPVを最大化する施策を行っています。また、多くの記事を見ていただけるように、回遊を促進させるための施策もアウトブレインの担当者と一緒に考えています。具体的には、メディア内のレコメンドウィジェットのレポートを見ながら、読まれる記事の配信比率を高くするなど、配信のマネジメントを行っています。おかげ様で、メディアのPVは順調に成長を続けています。

ユーザーの隠れたニーズを発見できることも

石井:また、調査目的の出稿も行っています。転職の情報は、必ずしも検索だけで得られるわけではありません。たとえば、職務履歴書の書き方、面接マナーなどに関する情報は検索から得ることが多いでしょう。

 ですが、「自分に合った求人が見つからないのはなぜか」「転職理由は前向きでないといけないのか」といった疑問や悩みを潜在的に持っている場合は、自分からキーワード検索をすることはありませんが、「自分に合った求人情報の見つけ方」などの記事タイトルを見つけると、クリックして読んでみたくなります。

 調査目的の出稿では、このアクションを狙っていくつか記事を配信し、関心の高い転職テーマや話題を探っています。検索エンジン経由の流入が少ない記事であっても、アウトブレインで配信すると相対的にCTRが高い記事もあり、ユーザーの隠れたニーズを見つけることができるんです。

――様々な用途で活用されているんですね。オウンドメディアを運営する上で、大切にしていることはありますか?

石井:近年、Webコンテンツに対して、信頼性、権威性を重視する読者が多くなってきたと感じています。『リクナビNEXTジャーナル』のコンテンツは、情報ソースをはっきりとさせた記事や、著名人・各界のスペシャリストに仕事観や人生観を聞くインタビュー記事が中心です。

 私たちが軸とする、“働くこと”や“キャリア”には、様々な価値観がありますし、一般論として語るのが難しいテーマです。お金のため、家庭のため、自己実現のためと、働く人それぞれに働く理由があります。ですから、価値観を押し付けず、「色々な働き方があるよね」と肯定感や共感を大事にしたコンテンツを掲載するようにしています。

事業目標への貢献度合いを可視化していきたい

――特に転職やキャリアに関する情報は、読者の人生に大きく影響することもあるかと思います。

石井:ええ。そういった意味で、読者に安心感を提供することには、運営する上でも気を配っています。働く人にとって、転職は非日常のこと。転職の情報は経験して初めて知ることが多いですし、自分の体験をオープンに共有することも多くありません。

 つまり、どの情報を信じていいのかがわからない、ブラックボックスなんです。「面接 落ちた理由」などと検索してしまいますが、Webには専門性や権威性、信頼性に疑問を感じる記事が多いのが現状ですからね。誰が発信している情報かが、改めて重要視されるようになってきていると思います。

――本当かどうかわからないので、余計に不安を感じてしまいますよね。

石井:そうなんです。また「面接で年収交渉はNG」「最後は質問でなく、自己アピールをしましょう」などの噂も、転職希望者であれば一度は見聞きしたことがあるのではないでしょうか。しかし、希望する年収は伝えるほうが良いケースもありますし、質問もしてはいけないわけではないでしょう。本音でない面接は、転職者も企業側も時間の無駄ですし、入社しても本当に幸せかどうかわかりません。

――最後に、これからの展望をお聞かせください。

石井:リクナビNEXTジャーナル』は、4年近く運営してきたメディアです。PVやUUを定量的に伸ばし続けるだけでなく、事業やサービスが掲げている目標にどう貢献しているかを可視化していきたいです。認知拡大や集客など目的が同じ他の施策と比較しながら、投資配分を考えられるようにしたいですね。

 皆さんの働く毎日を応援すべく、引き続き『リクナビNEXTジャーナル』を多くの読者に届けていきたいです。

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この記事の著者

マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2018/12/26 11:00 https://markezine.jp/article/detail/29817