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私のキャリア

前向きに影響し合える出会いが好き 「人を愛する力」が育むキャリア

上司の実家訪問に心を打たれ入社を決意

――他と迷うことなくそのまま新卒でユーザベースへ入社したのですか?

 実は、内定をいただいていた別の外資系IT企業に入社する予定でした。しかし、SPEEDAのインサイドセールスが軌道に乗り、ユーザベースからは「マーケティングオートメーション(MA)の導入を任せたい」と声をかけられていたんです。おもしろそうだと思っていましたが、新卒でベンチャー企業へ入社することに対して、家族が心配するかもしれないという懸念もありました。当時の私には、これまで支えてくれた家族も納得する企業で働きたいという思いが強かったのです。そこで、上司に「いつかは中途でユーザベースに戻ってこられたら……」という正直な気持ちを伝えました。すると、社長と一緒に私の実家を訪れ、家族へ丁寧に会社の説明をしてくれたのです。当時、既に200人規模の会社でしたが、新卒に対してここまで真剣に考えてくれる会社はなかなかありません。また、ユーザベースの7つのルールと呼ばれる理念の1つ、「渦中の友を助ける」を体現していると感じ、この会社なら何があっても後悔しないと思い、入社を決意しました。

 入社後すぐに、MA活用のためのデータクレンジングに取りかかりました。初めてのことですし、他部署のメンバーにも協力を仰がなくてはいけないので、心身ともにとても辛く、難しかったです。しかし、インターン時のインサイドセールスの経験を役立てたり、MAのユーザー会で学んだ運用ノウハウを反映したりと、SPEEDAの成長基盤を築くことができたと思います。

――現在の職務を教えてください。

 2018年の5月から子会社のジャパンベンチャーリサーチ(以下、JVR)に出向しています。出向を打診されたのは、ユーザベースへ入社して1年後という早い時期でしたが、よりスタートアップに近い体制に興味がありましたし、「迷ったら挑戦」という文化に後押しされて、異動を決断しました。

 現在、スタートアップの情報データベース「entrepedia(アントレペディア)」のBtoBマーケティングと、10月にリリースした起業家とサポーターがつながるライブアプリ「ami」のコミュニティチームの運営を担当しています。entrepediaのマーケティングチームは、KPIに商談数を設定していますが、まだ少人数の組織のため、セールスと一緒にMRR(月次収益)も目標にしています。

 JVRのミッションは、「挑戦する勇気と機会を生み出すプラットフォームを作る」こと。日頃から起業家の方たちとお話しする機会が多く、何にお困りかをうかがうようにしています。たとえば良い人材が身近にいれば、ご紹介することもあります。自社ビジネスに直接つながることではありませんが、関係性を作ることで違うご縁が生まれ、プロダクトに関心を持っていただけるきっかけへつながると思うんです。また、SNSを通して経営企画室で働く方からニーズをヒアリングし、イベント実施時の参考にしています。他にも、スタートアップやIT界隈の企業が集まる会などを企画することが多いです。新規事業開発やベンチャー投資などについて学ぶため、関連セミナーへ参加することもあります。

強みは「人を好き」であること

――仕事上、大切にしていることは?

 先ほどもお話しした「7つのルール」の中でも私が特に意識しているのが、「渦中の友を助ける」と「迷ったら挑戦する道を選ぶ」というものです。またJVRで働くようになってから、これまで以上に自分の強みを活かすことを考えています。

 入社したばかりのころは、一緒に働く先輩や同僚のキャリアに圧倒されることもありました。しかし改めて自分の強みを考えたときに、人とのコミュニケーションが好きなこと、そして若手だからこそできる発信方法があることに気づいたのです。具体的には、学生へ向けてユーザベースを身近に感じてもらえるようなメッセージをSNSから発信しています。私が就職活動をしていたとき、「ユーザベースは、エリート集団で女性が活躍しづらそう」という印象を持っていたので、学生に近い視点を生かして会社の良さを伝えたいと考えています。

 そのような活動の中で、個人のnoteにユーザベースへ入るまでのエピソードを赤裸々に書いたことがありました。社内報にも転載したところ、佐久間(JVR代表取締役・佐久間衡氏)から「上野には、諦めずにやる力・困難を楽しむ力・周りの人を愛する力がある」と言われたんです。これには、私にとって当たり前な「人を好き」という性格が、自分の強みになるのだと初めて気づかされました。

入社までの経緯を赤裸々に綴った記事https://note.mu/rui_mash/n/nc0a472b0ccdc
入社までの経緯を赤裸々に綴った記事

――「人を好き」なことが、原動力になっているんですね。

 元々セールス志望だったこともあり、仕事の中で新しい人たちと出会い、その力になれることは楽しいと感じます。導入プロダクトのユーザー会などで、外部の企業の方と知り合うこともおもしろいですね。また、amiは起業家をサポートするプロダクトですが、人の夢を支えられる業務は自分に合っていると思います。

 もちろん、私自身も他の人から支えられています。特にSPEEDAを担当していたときの先輩は、私のJVR異動について「まずは、いろんな提案をしてみよう。全力でサポートするから」と、背中を押してくれました。その先輩自身もJVRの活動に後押しされ、ユーザベースを卒業し、前々から考えていた起業を実現したのです。先輩がその決断をしたのは、JVRの土台が固まったからだと思います。

 また、学生向けの発信を通して、彼らから話を聞きたいと声をかけられることや、チームメンバーの新しい挑戦の話を聞くことも嬉しいです。私は、人との出会いから自身の価値観や視野が広がり、さらに相手も同じように感化される関係性が好きです。人とポジティブな感情を伝え合えることはいいなと思いますし、新しい出会いやつながりは重要だと考えています。思えば、年の離れた兄弟がいて、小さいころから人に囲まれる環境だったことが、人を好きという性格に影響しているのかもしれません。

――これからのキャリアを、どのように描いていますか。

 留学するまでに持っていた職業観は大きく変わって、今では結婚や出産後もずっと働き続けたいと考えています。先のことよりも、今を最大限良くしたいと思うタイプなのですが、やりたいことは多いですね。まずは、担当するプロダクトの今期の売り上げを絶対に達成したいということ。採用活動も積極的に行いたいですし、海外へ行くチャンスがあったら迷わず挑戦できるよう、語学力も磨いていきたいです。さらに、中小企業診断士の資格取得も考えています。

 私は自分が前に出るよりも、サポート役が向いていると思っています。関わる人たちから、ポジティブな感情を引き出せるような仕事や生き方をしていきたいです。

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この記事の著者

マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

市川 明徳(編集部)(イチカワ アキノリ)

MarkeZine編集部 副編集長
大学卒業後、編集プロダクションに入社。漫画を活用した広告・書籍のクリエイティブ統括、シナリオライティングにあたり、漫画技術書のベスト&ロングセラーを多数手がける。2015年、翔泳社に入社。MarkeZine編集部に所属。漫画記事や独自取材記事など幅広いアウトプットを行っている。
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MarkeZine(マーケジン)
2018/12/25 14:15 https://markezine.jp/article/detail/29963

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