※本記事は、2018年12月25日刊行の定期誌『MarkeZine』36号に掲載したものです。
価値観が大きく変わった海外留学
株式会社ジャパンベンチャーリサーチ セールスマーケティングチーム 上野瑠衣(RuiUeno)氏
東京都出身。日本女子大学在学中に、インターンとしてユーザベースに入社。企業・業界情報プラットフォーム「SPEEDA」のインサイドセールスを担当し、2017年に同社へ新卒入社。翌年、子会社のジャパンベンチャーリサーチへ出向し、現職。社内の若手メンバーたちと、新卒採用プロジェクトを立ち上げるなど、幅広く活躍中。
――大学時代に、今の仕事へつながるターニングポイントがあったそうですね。
大学3年生のときの海外留学ですね。英語で授業を受けたり、初めて一人暮らしをしたりと、環境が大きく変わることで想像以上に見える世界が広がりました。特に印象的だったのが、マーケティングの授業で取り組んだビジュアル・マーチャンダイズ・ディスプレイです。これは、色や線が与える印象、人の目の動きなどを理解し、店舗をメディアとして考え、ブランドの世界観やメッセージをビジュアルで表現する手法です。授業では、ダウンタウンのショップを訪ね、交渉や顧客層などのヒアリングを行い、ディスプレイを提案するという実習があり、私はウエディングドレスをデザインしてショウウィンドウを作りました。現地の学生も私の作品をほめてくれて、自分も様々な環境で挑戦できるという気づきを得ました。
私は保守的な家庭で育ち、幼稚園から高校まで一貫教育の女子校に通っていました。大学も女子大に進みました。就職先も、いわば「お婿さん探しの場」と考えていたほどです。しかし、留学先で出会った先輩から「いろいろな世界を見るためにも、ベンチャーでインターンをしてみてはどうか」とアドバイスをいただいて。こういった出来事が重なり、ベンチャー企業に興味を持つようになりました。
2社目のインターン先が、ユーザベースでした。企業・業界情報プラットフォーム「SPEEDA」のマーケティングチームの立ち上げ期に携わり、主にインサイドセールスを担当しました。SPEEDAは、企業や業界情報を検索しやすくするプラットフォームで、法人のお客様が対象です。まずは電話をかけてアポを取り、営業へつなぐところから始め、フィードバックを元にリードの選定基準、ナーチャリングの方法などを一から作り上げていきました。