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米国最新事情レポート『BICP MAD MAN Report』

巨大テック企業のM&A動向、エージェンシー・ランキングへの影響は?

テック&データを制覇する巨大企業が未開拓の領域は“コミュニティ”

 「テクノロジー」や「データ」というテーマはマーケティング上で今後も必須課題であるが、「巨人」企業ほど、テクノロジー&データもろとも制覇しやすくなる。その一方で特定の消費者(地域・コミュニティ)に向けた特定のコミュニケーションの部分は、巨人企業には手が届きにくい分野として注目されてくる。個々のセグメントに対する「クリエイティブ」の領域だ。

 WPPを辞任したマーティン・ソレル氏の動向がその象徴だろう。氏は欧州に上場する「S4 Capital」に資本参加して広告・マーケティング業界に復活を果たした。そのソレル氏がS4 Capitalを母体にして買収した第一号の企業は「MediaMonks」という欧州のクリエイティブ&デジタル・エージェンシーに分類される企業だった。このMediaMonksは「Uber」「Snapchat」「Mercedes Benz」「Google」「Adidas」等、デジタル起点のクライアントを持っており、消費者を直接(パイプとして)捉える「Own&Operated(自社所有運営)」媒体を持つ。直接つながるオーディエンスに向けた映像コンテンツ(番組からAR/VRに至るまで)を制作・放映している。

 ソレル氏の動きはエージェンシー・グループから見た大手テック企業に対する次の一手を示している。エージェンシーが今後追いかけるオーディエンスは「ファネル型の理論」だけではなく、D2Cを踏まえた「パイプ型のつながり」を考慮する傾向が増えるだろう。

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榮枝 洋文(サカエダ ヒロフミ)

株式会社ベストインクラスプロデューサーズ(BICP)/ニューヨークオフィス代表
英WPPグループ傘下にて日本の広告会社の中国・香港、そして米国法人CFO兼副社長の後、株式会社デジタルインテリジェンス取締役を経て現職。海外経営マネジメントをベースにしたコンサルテーションを行う。日本広告業協会(JAAA)会報誌コラムニスト。著書に『広告ビジネス次の10年』(翔泳社)。ニューヨーク最新動向を解説する『MAD MAN Report』を発刊。米国コロンビア大学経営大学院(MBA)修了。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/01/25 13:13 https://markezine.jp/article/detail/29970

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