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「リアル店舗×デジタルマーケティング」の最前線

EC化率43%のナノ・ユニバースが、今「リアル店舗」を重視する理由

EC化率43%のナノ・ユニバースが、今店舗を重視する理由

原嶋:チャットもそうですけど、店舗とECがだんだんと融合してきていて、オムニチャネルという言葉もなくなりそうですよね。今、OMO(Online merge Offline:オンラインとオフラインの融合)という言葉も出てきていますが、越智さんはこれからの「リアル店舗」と「EC」の役割をそれぞれどうお考えですか?

越智:極論、洋服はリアル店舗で買ったほうがいいと思っているんですよ。間違いが少ないので。もちろん、店舗に行くのは時間や手間がかかりますが、そこを除けば店舗での購入がお客様にとっては一番良い。そう考えると、ECに求められるのは、店頭で買う前段としての「情報収集」だと思います。情報収集のためのEC、購入のための店舗となるのが一番の理想ですね。

原嶋:情報収集というのは、在庫状況などですか?

越智:それもありますね。「欲しいものが店舗になかった」という体験不和を解消するために、お客様には店頭に来ていただく前にアプリで在庫を確認していただくことを推奨しています。

 あとは、「どんな着方をすればいいのか」というような情報も重要ですね。シチュエーション毎のコーディネートなどは、デジタル上で動画やコンテンツと一緒に見たほうが、店頭で見るよりもわかりやすかったりします。「この商品いいな」「こういう着方いいな」とデジタル上で期待値を高めてもらい、あとは店頭でスタッフにサイズを合わせて買っていただく。いかに「店頭に行きたい」と思わせられるかが、今後のミッションだと考えています。

リアル店舗にこそ大きな可能性がある!

原嶋:最後に、店舗とECを行き来するクロスユースを増やすための課題、今後の展望をお聞かせください。

越智:課題は、「店舗におけるユーザーデータ」が圧倒的に足りていないことですね。デジタル上で取れる、「どのページの、どの商品が見られているか」というような膨大なデータは、現状、店舗では取れていません。ECでは、一度カートに入れたけど購入に至らなかった人にメルマガを送るというような、「カゴ落ち施策」が効果的と言われていますよね。当社でもかなりのコンバージョンがとれています。なので、「店舗で試着したけど購入しなかった」お客様に対してアプローチすることができれば、もっと成果は出るのでは? と考えています。

 ただ、これは技術の進歩で近いうちにできるようになると思います。そのため、一番の目標としては、店舗に「お客様にとっての良い体験」を作り、来店する意味を作ることです。先ほど述べたポイントサービスもいいんですけど、どちらかと言うと僕たちのためのサービスなんですよね。今後はもっと、お客様に還元できるサービスを作りたい。実はすごく良いことを思いついたんですけど、これはまだ秘密です(笑)。

原嶋:ええ……(笑)。すごく気になりますが、発表を楽しみにしています! 本日はありがとうございました。

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この記事の著者

原嶋 宏明(ハラシマ ヒロアキ)

Patheeマーケティングマネージャー。大学卒業後Webディレクション、プロダクトマネージャーを経験。前職で動画制作プラットフォームCrevoの立ち上げを経験。現職ではマーケティングから組織構築、広報まで幅広い領域を担当。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

福島 芽生(編集部)(フクシマ メイ)

MarkeZine副編集長。1993年生まれ、島根県出身。早稲田大学文学部を卒業後、書籍編集を経て翔泳社・MarkeZine編集部へ。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2019/01/21 09:00 https://markezine.jp/article/detail/30103

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