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日本郵便「デジタル×アナログ」実証実験プロジェクト(AD)

「デジタル×アナログに必要なのはタイミングマーケティング」 その重要性と方法に迫る

タイミングマーケティング実践、最初に必要なことは?

――タイミングを意識したマーケティングをしていくにあたって、必要なことはなんでしょうか。

 まずはビジネスの課題を理解することです。そしてその次に必要なのが、消費者を理解することです。その際、ターゲットやペルソナなどを考える方が多いと思いますが、個人的にはどういうアクションを取っているかを仕分けして購買プロセスを把握していくことが大事だと思っています。

 たとえば、Webサイトのどのコンテンツを見ているのか、店頭に来店しているが購買していないなどアクションは様々です。技術のサポートによって消費者のアクションが理解しやすくなっているので、そういったファクトをベースにアプローチすべきです。

――カスタマージャーニーマップを作って顧客を理解するよりも、購買プロセスを把握することが重要ということでしょうか?

 もちろん、カスタマージャーニーマップも重要だと思いますが、その設計通りに人は動きません。そのため、消費者がどのステージにあるのかを把握して、認知段階にいる人を検討段階に、検討段階の人を購入へと、現在のステージから次のステージへと移ってもらう施策に投資をする。それが態度変容を起こすということです。

 そもそもマーケティング投資は、態度変容を起こしてもらうためのアクションにするべきです。そのアクションが何の態度変容を起こすのが目的なのかをきちんと意識してコミュニケーションを設計していれば、自ずと効果は付いてきます。

 アクションを起こさせるためのメディアは、オンライン・オフラインと閉じる必要はありません。なぜなら、消費者は意識しないで双方の間を行ったり来たりしているから。だからこそ、コミュニケーション設計はメディアを統合して考える必要があるのです。

求められる自社施策の洗い出し

――ビジネス課題を明らかにして、購買プロセスを可視化した後はどのようなことを行うのでしょうか。

 その次に行うのは施策案の洗い出しです。たとえば「認知」「興味」「育成」「クオリフィケーション」「案件」「商談」といったステージがあるとして、自分たちは各ステージに対して現在どのような施策を展開しているのか明らかにしていきます。

 こうすることで、各ステージに施策が満遍なく行き届いているか理解できます。実際には特定のステージに偏っていることが多い。一度俯瞰して見ることで、施策の足りていないところには増やし、過剰なところは削減していくという判断をします。

――同じステージに施策が集中するのには、部署間での情報共有が上手くできていないことにも問題がありそうですね。

 部署間の連携が上手くいかず、それぞれの知見や予算、承認プロセスなど色々なものがサイロ化している企業が多いのが現状です。マーケティングファネル全体でどのような施策が行われているかを把握されている責任者はなかなかいないと思います。

――具体的にはどのように施策案の洗い出しをすべきなのでしょうか。

 私はよくワークショップ形式で行います。できるだけ多くの部署の方を呼び、各部署が行っているアクションをポストイットに書き出してもらいホワイトボードに貼っていきます。それによりアクションがどこに偏っているかが可視化される。さらに、予算の数字を書き加えるなどして、部署横断でブレインストーミングを行い、新たなアイデアを出し合ってもらっています。

――施策案の洗い出しが終わったら、いよいよ施策の実行というところでしょうか。

 その前に、組織とKPIの整理が必要です。各ステージで追うべきKPIを決めないと施策が評価できずPDCAサイクルが回せないので。ここまで来たら施策の実行、PDCAの継続とステップを踏んでいきます。

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この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2019/10/18 16:18 https://markezine.jp/article/detail/30461

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