東京シャツでは、2018年の11月に ABEJAが提供する店舗解析サービス「ABEJA Insight for Retail」を導入。TOKYO SHIRTSウィング新橋店、BRICK HOUSE by Tokyo Shirts亀有アリオモール店、BRICK HOUSE by Tokyo Shirts錦糸町アルカキット店、BRICK HOUSE シャツ工房 五反田レミィ店の4店舗から運用を開始し、顧客行動データを活用した店舗運営の最適化に取り組んでいる。「ABEJA Insight for Retail」の導入に至った背景と、データを活用した仮説検証、課題解決の具体的なアクションについて、東京シャツの松中秀人氏に話を伺った。
市場と購買行動の変化に対応するために
――「ABEJA Insight for Retail」導入の背景や課題感とは?
松中氏:小売業界はPOSシステムが浸透していまして、情報・データが蓄積されるというのは早かったんですね。ただ、顕在化したデータしか貯まらず、潜在的なデータが得られないというのが現状でした。
松中氏:マーケットが縮小していく中で、売り上げを確保していくためには他社のシェアをとっていかなければなりません。前年比でいくらという指標だけで物事を語るのは難しい時代になってきています。また、ECが当たり前になる中で、実店舗のあり方も定義し直さないとなりません。そのような状況下で、変わり続ける購買行動を追うためにも「ABEJA Insight for Retail」を導入しました。
ダッシュボードのわかりやすさが決め手
――他の来店者分析ツールは検討されたのでしょうか?
松中氏:来店カウンターなども検討はしていましたが、データのクレンジングに手間がかかるという懸念がありました。カメラによる人的なリサーチも、誰が見て、どう分析するかという問題があります。「ABEJA Insight for Retail」のダッシュボードの仕組みを見て、これなら効率的に必要な情報がひと目でわかるなと感じられました。ABEJAさんはAI(人工知能)領域の会社ということもあり、将来の拡張性という点でも魅力的でした。
――ABEJAのことは以前から知っていたのでしょうか?
松中氏:いえ。社長の鈴木(弘之氏)が新幹線でたまたま読んだ『Wedge』でABEJAさんが紹介されており、興味を持ったのがきっかけです。私のほうでも店舗分析ツールを探していたタイミングでもあり、こちらからお問い合わせしました。