新潟県小千谷市にある浄土真宗本願寺派の寺院、極楽寺は、19代目住職の麻田弘潤氏監修の元、普段は近づいたり触れたりすることのない阿弥陀如来像や彫刻などのモチーフのストーリーをAR技術で可視化することで対話を生む、「新しい仏具」としてのデジタルコンテンツを開発した。
具体的には、極楽浄土を映し出すiPadを「新しい仏具」として再定義するケースをデザイン。空間を認識するAR技術を用い、本堂にある様々な彫刻等のストーリーを墨絵のタッチを生かして可視化した。法話に登場する極楽浄土の世界がARで現実世界に表示され、住職との会話を促進する仕掛けもほどこされている。
テクニカル開発をビービーメディア、クリエイティブディレクションを菊地あかね氏、コンテンツ内の墨絵をアーティストの谷村紀明氏、仏具(iPad)ケースのデザインをプロダクトデザイナーの大村卓氏、ケース制作は鈴木直人氏が担当した。
お釈迦様の誕生を祝う「花まつり」では門徒約40名が体験した。例年高年齢化が進んでいた寺の行事の参加者もこの「見える法話」をきっかけに若返ったという。
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