電話に出てくれない“今すぐ客”へのフォローもMAツールで実現
「商談化・追客」フェーズで行うべき施策は、コールで接続できなかった時のフォローメール送付だ。インサイドセールス担当者は、Webサイトから製品に関する資料請求やお問い合わせのアクションがあると、ホットな見込み客とみなして架電する。しかし、電話をしても通話できずに悩む担当者も多い。
同社では、3回コールしても見込み客と接続できない場合、自動でフォローのメールを送付するシナリオを設計している。この仕組みの実施結果を1ヵ月集計した結果、問い合わせ返信が17件、商談化9件、受注2件が生まれたという。
「電話がつながらなくても、ホットなリードにはスピーディなフォローが必要。これをやらないのは機会損失です」(豊川氏)
この施策の応用として、営業担当者にとって有益なシナリオ設計もできる。担当する案件が多いと、案件のフォローアップをつい忘れてしまうこともあり得る。このようなときでも、MAツールで「商談1ヵ月後のフォロータイミングに自身へ通知メールを送信する」というシナリオを設定しておけば、商談後の失注率改善にも役立てることができるという。
小さなステップで成功を重ねていくことが鍵
ここまで、自身の実体験から、少ないリソースでもMAツール活用で継続的に案件を創出するためのノウハウを共有してきた豊川氏。最後に、そのポイントを次のように話した。
「成功のために重要なことは三つあります。まず、マーケティングで達成したい目的が明確であること。次に、どの課題から着手すべきか優先順位を考えること。MAツールは先行投資であり、導入する際には社内の理解が得られにくい場合も多いため、なるべく短期間で小さな成功を重ねることがポイントです。そして、ツール費用だけでなく、コンテンツ制作費やセミナー開催費用など、施策実施のための予算確保・最適化を考えることも大切です」(豊川氏)
「SATORI」の特長は、個人情報が特定できている実名状態の見込み客に加え、匿名状態の見込み客に対しても、ツールでデータベースを持ち、コミュニケーションのための手段を兼ね備えている点だ。サポート体制も手厚く、ユーザー会や利活用資料といったコンテンツも充実しており、ただ導入しただけではなく“運用を成功させる”ための支援体制が整っている。
豊川氏は「本日のセッションが、皆様のマーケティング営業活動を成功させるためのヒントになれば嬉しいです」と述べ、セッションを締めくくった。