SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

MarkeZine Day 2019 Summer Kansai(AD)

マーケ未経験者が3年間で商談2,000件を創出!SATORIが自社の営業効率化事例を公開

イベント開催&コンテンツ作成でコストを抑えるコツ

 一方、同社ではオフライン施策として、複数の企業と一緒に展示会やセミナーを開催している。「単独開催よりも、事業の親和性が高い企業との共同開催であれば、“そのうち客”に接触しやすく、コストも抑えられる」と豊川氏。

 また、展示会で配布するノベルティについて考え方のポイントは「展示会に来場する見込み客が、どのような情報を求めているかを考えたもの」であるとし、具体的には「トレンド」や「ノウハウ」をまとめたコンテンツだと紹介した。これらは必ずしも一から作成する必要はなく、ブログや外部掲載記事の二次利用でリソースを節約できる

 たとえば、ブログの人気記事を複数ピックアップしてまとめたり、メディアの取材記事の二次利用許可をとったりすることで、ホワイトペーパーを作成できる。これらはWebサイト上のダウンロードコンテンツとしても活用できるので、コンテンツ制作の効率化にもつながる。

 加えて豊川氏は、リード獲得フェーズの参考として“そのうち客”の見つけ方も説明した。同社のターゲットは既にMAツールに興味をもつ顕在層だが、Web担当者やマーケターも“そのうち客”と広く定義している。その上で、“そのうち客”層の閲覧が多いWebメディアに記事広告を掲載。計測タグを設置し、記事を読んだ匿名見込み客のデータを蓄積して広告配信を行うことで、“そのうち客”に接触してきたそうだ。

SATORIの“そのうち客”の見つけ方
SATORIの“そのうち客”の見つけ方

マーケ部門主導のセミナー企画で見込み客との接触機会を11倍に

 続いて「リード育成・抽出」のフェーズでは、セミナー開催が重要な施策となる。

 同社では顧客の興味関心度に合わせた情報を伝えるため、大きく分けて二種類のセミナーを企画している。一つ目が“そのうち客”を対象とした複数のマーケティング手法が聞ける共催セミナー、二つ目が“今すぐ客”を対象とした自社単独セミナーである。

 「営業担当者一人でアプローチできるお客様数は限られます。接触すべき見込み客の優先順位を考えたときに、“そのうち客”に時間を割くのは非現実的です。そこで当社では、マーケティング部門がMAツールの必要性や活用事例を紹介する“そのうち客”を対象にしたセミナーを主導しました。これにより、営業担当者が単独で活動するよりも、年間で約11倍も見込み客と接触し、MAに対する興味喚起を行うことができました」(豊川氏)

 BtoB企業のマーケティング施策として有効だといわれる展示会でも、接触した見込み客のフォローを行う際、MAツールが活躍する。MAツールを活用してイベント後に御礼フォローメールを即時配信することで、商談獲得に大きく貢献すると豊川氏は述べる。

 仕組みはとてもシンプルで、イベントなどで得た新規見込み客情報をMAツールに登録すると、自動で詳細資料を添付したお礼メールが送信されるように設定する。この施策は特に、対面で接触した“今すぐ客”と接点があったときに効果的だ。

 「大きな展示会であればあるほど、お客様は多くのメールを受信されます。MAツールを活用して即時フォローメールを配信すれば、他出展企業の御礼メールに埋まることなく、忘れられないうちにアプローチが可能です。また、電話でフォローを行う場合には、“メールで連絡している”ことを会話のきっかけにできるためコールもしやすくなります」(豊川氏)

 同社の場合、展示会によって変動はあるものの、本人接続からの商談化率が最低でも5.6%ほど見込めるという。そのため、名刺情報が300件であれば15件前後は商談につながるといった“読み”を立てることもできるのだ。

確度の高い顧客はキラーコンテンツであぶり出す

 さらに豊川氏は、MAツールの行動履歴データを基にした非対面セールスのポイントとして、キラーコンテンツの設計を挙げた。

 キラーコンテンツとは購買意欲が高い見込み客が閲覧するページのことで、同社の場合は“他社との比較”がそれにあたる。これをキラーコンテンツと決定した理由は、「契約した顧客が、検討時に必要とした資料が比較表であった」という営業のフィードバックだという。

 「当社では、キラーコンテンツ閲覧の有無で、アポイント獲得の確率がおよそ8倍も変わってきます。そのため、キラーコンテンツを閲覧した見込み客が発生したら、都度インサイドセールス担当へ自動で通知が届くようシナリオを設定しています」(豊川氏)

 またMAツールの標準機能である、IPアドレスからアクセス元の企業を判別する履歴機能も役に立つ。これを基に新規開拓先のリストを作成することもできるという。

次のページ
電話に出てくれない“今すぐ客”へのフォローもMAツールで実現

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
MarkeZine Day 2019 Summer Kansai連載記事一覧
この記事の著者

マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2019/07/05 10:00 https://markezine.jp/article/detail/31314

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング