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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

定期誌『MarkeZine』デジタルクリエイティブの作法

人生を変えるようなブランドとの出会いを表現する

ブランドと真摯に向き合う姿勢が必須

――マーケターがクリエイターと仕事をする際に求められる点はなんだと思いますか。

 マーケターは自社のブランドのプロとして、僕らクリエイターはコミュニケーションのプロとして、目的を明確にするために一緒に考え、持っているリソースを出し合うことが重要だと思っています。

 どちらの立場においても譲れないのは、ブランドに対して真摯な姿勢で向き合うということ。僕は、自分のボスはブランドであることを明確にしています。たまたまそのブランドに関わるポジションがメーカー側と、コミュニケーションを設計する側にあるだけで、そこに受発注という上下関係はないというスタンスです。

 多くのサラリーマンの場合、自分の「ボス」を勤めている会社の上司や社長と捉えているかと思います。それが悪いわけではないのですが、売れるための道筋、ブランドのための道筋を構築する妨げになることはよくあると思います。同時に、そんな忖度の多い環境に対して、疑問を感じてスタイルを変えていこうとする社員はどこの会社にもいるものです。

 ブランドに対してまっすぐ向き合える人との出会いがあると、明確なブリーフィングが作れるし、そうやって作ったブリーフは様々なものに対するルールになり、軸がぶれることがなくなります。その結果として、いいコミュニケーションと商品やブランドが売れる環境がともなってきます。

――最後に、今後の展望について教えてください。

 「TOMO」の設立時、リアルとデジタルを融合させたブランド体験の提供を表明していました。このブランド体験とは何かを考えた時に、生活者に対して何かしらの価値変容を起こすことだと考えています。

 それまで興味のなかったものが、コミュニケーションや商品との出会いにより、人生においてかけがえのないものに変わる。先ほど例に挙げたブラジャーひとつとっても、商品との出会いによって日々の忙しさから少しでも解放され女性が改めて女性であることを謳歌しようと思ってもらえるような、意識を変容するスイッチになれば嬉しいですし、そうなれるようにしたい。

 いいブランドには、人の人生を変えるほどの価値が備わっていると思うので、それをちゃんと伝えることで、多くの人たちの人生を幸せな方向に変えていきたい。それができたら「TOMO」の強みになると思うし、僕もコミュニケーションの仕事に人生の大半を捧げている意味が出てくると思います。これからもそうした仕事を、同じ思考を持つ人たちとたくさん出会いともにしていきたいです。

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この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/06/25 15:30 https://markezine.jp/article/detail/31355

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