新たな魅力を感じてもらえるリニューアルを
――ここからは「グリモアA」のマーケティングについておうかがいしたいと思います。「グリモアA」のターゲットはどのような方なのでしょうか。
荻野:10代後半~20代後半の男性をターゲットとしていますが、一部、女性のユーザーの方にもプレイしていただいています。
「グリモアA」の一番の特徴はストーリーです。表世界と裏世界が存在し、裏世界ではキャラクターが死んでしまうなどユーザーが絶望してしまいそうな一面を持っている部分に魅力を感じていただいています。

――2019年4月に「グリモアA」としてリニューアルされましたが、そこにはどういった戦略があったのでしょうか。
荻野:2018年の段階でリニューアルすることは決まっていました。そしてこのリニューアルは、アニメでいうところの1期が完結し2期がスタートするイメージです。ただ、そこで安易に「グリモア2」といった名前にはしたくありませんでした。
同じ世界観とキャラクターにはしながらも、ユーザーの皆様には「グリモアA」という新しいストーリー展開を楽しんでいただきたいと思いリニューアルに至りました。
常識破りのコラボが大きな反響に
――「グリモア」から「グリモアA」になったことで、マーケティング施策に変化はありましたか?
荻野:基本的な施策は変わっていません。これまで「グリモアA」では、コラボレーション企画に積極的に取り組んできました。
――反響のあったコラボ企画について教えてください。
荻野:最近実施した、アニメ作品「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」とのコラボレーション企画は良かったですね。同作品の謎解き要素を活かした企画はユーザーの皆様の反応も良く、喜んでいただけました。
また、毎年年末に我々は、突拍子もない企画を実施しています。2018年はゆるキャラの「ちぃたん☆」、2017年は「富士そば」とコラボレーション企画を開催しました。
――「富士そば」って、あのそばチェーンのですか? コラボ内容が想像できないんですが……(笑)。
荻野:「富士そば」とはイベントはもちろん、ゲームアプリではおなじみのガチャでそばだけが登場するものを用意しました。このようなコラボレーション企画を通じて、これまで「グリモアA」を知らなかった方にも知っていただく機会を作っています。

昔からプレイしていただいているユーザーの方の中には「そろそろ年末のコラボ企画の時期だね」とわかっている方もいるので、非常に有効な施策だと考えています。
――コラボの場合は、どこにKPIを置いているのでしょうか?
荻野:コラボレーションの内容によってKPIは異なります。年末年始のコラボレーション企画ではTwitterでリツイートされているかなど、SNSでの盛り上がりを重視しています。有名なマンガやアニメとコラボレーションする際は、インストール数や売上をKPIとして追っています。
