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第106号(2024年10月号)
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動画広告の活用がもたらす価値に迫る(AD)

三井住友カードが「VeleT」で実現した、ミドルファネルへの最適なアプローチとは

配信した4つのクリエイティブの特徴とは?

MZ:「VeleT」ではどのようなクリエイティブを配信したのでしょうか。

原:テレビCMで使ったクリエイティブをHero動画と位置づけ、その先の興味喚起、理解促進につなげる動画をHUB動画として次の4動画を制作しました。

1.時短編:20~30代男性をターゲットに、会計時の効率化を訴求

2.パパと娘編:30~50代男性をターゲットに、親子のコミュニケーションを訴求

3.安心買い物編:20~40代女性をターゲットに、使いすぎリスクへの安心感を訴求

4.かわいい財布編:20~40代女性をターゲットに、ファッション観点でのスリム化を訴求

MZ:4つのHub動画を配信したことで、どんな反響がありましたか。

伊藤:評価にあたっては、4つのHub動画とともにHero動画も配信して比較しました。興味喚起および理解推進を目的としたHub動画と認知を目的としたHero動画の間で、どれだけ見られるかと見た人の態度変容に変化があるかを確認するためです。

原:それぞれの動画ごとにアンケートを実施し、動画別および動画視聴/非視聴者で比較したところ、「キャッシュレスへの興味喚起」「三井住友カードへの興味喚起」「カード利用意欲」「サーチ喚起」のいずれでもHub動画がHero動画よりポジティブな結果になりました(図1)。

図1:Hub動画の定性効果
図1:興味・理解度のリフト調査
※2回実施、約3,000件ほどのサンプルより算出

 また、アトリビューション分析の結果も、初回接触の約7割がHero動画を起点としており、初回接触はHero動画がHub動画を上回る結果となりました。反面、最終接触ではHub動画の効率性がHero動画を大きく上回るという、狙い通りの結果を確認できました(図2)。

図2:Hub動画の定量効果
図2:ビューコンバージョンの接触ポイント別CPA
※総カウント数2,800件より算出

伊藤:原さんのお話の通り、ブランドとの接触起点になるのはHero動画ですが、実際の利用シーンに落とし込み、ライフスタイルへの提案や価値を訴求できる分、Hub動画のほうが利用意欲を促せることが定量的・定性的の両方で確認できたと考えています。

積極的な広告主の関与が成果を左右

MZ:今回の取り組みを進める上で、特に意識していたポイントはありますか。

伊藤:初回のHero動画の配信に対するユーザーの意識調査アンケート結果をもとに、ネガティブな意見の要素を洗い出し、その要素についてディスカッションしながらできるだけリアルなシーンを描き、視聴者が「自分ごと化」しやすい動画を作った点が良かったと思います。

原:演出をいかにリアルな行動に近づけるかは、大事にしていましたね。カードの出し方一つをとっても、見栄えよりもリアルであることを突き詰めました。でないと自分ごととして共感できないと思ったので、現場の撮影陣には強くお願いしました。

伊藤:通常、演出は私たちにおまかせいただくことが多いのですが、要望をはっきり伝えていただいたことで、クリエイティブの品質を向上できたと思います。Hero動画は「万人向けを良し」とする傾向がありますが、Hub動画では利用シーンや状況の具体的な設計と、配信するメディアのマッチングが非常に重要なので、そこに対して両社で徹底的にこだわることができたこその結果ではないでしょうか。

 原様をはじめとしたご担当者様の忌憚なきご意見ももちろんですが、当社の担当営業も長く三井住友カード様を担当させていただいているからこそのアイデアもあり、良い意味で意見を互いに出し合えたからこその結果だと考えております。

MZ:企画段階から広告主が主体的に関わることが重要ということですね。

原:ポジティブな結果が出たのは、Hero動画に使ったテレビCMの品質が一定水準を超えていたことも影響していると思います。広告主側もたかが動画と捉えず、一定のクオリティを求め、お客様が見てそこから何を感じ取ってもらうかを考え、やり取りをしないといけません。おまかせだと、最悪の場合はブランド毀損につながるリスクさえありますので。

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お客様視点で一貫したメッセージを届ける

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この記事の著者

冨永 裕子(トミナガ ユウコ)

 IT調査会社(ITR、IDC Japan)で、エンタープライズIT分野におけるソフトウエアの調査プロジェクトを担当する。その傍らITコンサルタントとして、ユーザー企業を対象としたITマネジメント領域を中心としたコンサルティングプロジェクトを経験。現在はフリーランスのITアナリスト兼ITコンサルタントとして活動中。...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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2021/03/31 16:24 https://markezine.jp/article/detail/31507

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