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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

「リアル店舗×デジタルマーケティング」の最前線

「香りの可視化」でECでも新商品の購入を促す 老舗化粧品メーカー THE BODY SHOPの挑戦

アプリでファンのエンゲージメントを高める

原嶋:理念やストーリー、ですか?

斉藤:はい。現在のアプリには、お客様に「もっとTHE BODY SHOPのことを知りたい」と思っていただいたとしても、提供できるコンテンツが多くはありません。そのため、アプリにブランドコンテンツを充実させていきたいな、と。

原嶋:ファンのエンゲージメントを上げる場として活用するわけですね。具体的にはどのようなコンテンツを発信していくのでしょうか。

斉藤:1987年からTHE BODY SHOP独自のフェアトレードプログラム「コミュニティトレード」を実施しています。創業者のアニータ・ロディックが、世界の貧困地域を救うのは「援助」ではなく「取引」が最も効果的だと考えたのが始まりです。

 同プログラムでは、生活向上に貢献したり、雇用機会を生み出したりなど、世界各国でコミュニティトレードを実現するための取り組みを行っており、各国でどのような支援につながっているかは「コミュニティトレードマップ」にまとまっています。

原嶋:素晴らしい取り組みですね。ブランド理念に共感してもらえれば、より強固なエンゲージメントが生まれそうです。

斉藤:そうですね。コミュニティトレード以外にも動物と森を救うバイオブリッジキャンペーンなど様々な取り組みを行っています。コンテンツを通じて、当社の理念に共感いただけるお客様とよりつながっていきたいです。

コミュニティを形成し、新旧ファンの交流を促したい

原嶋:お客様とつながりをもつために、たとえば「コミュニティマーケティング」などはされているのでしょうか?

斉藤:まだ実施できてはいないのですが、まさに今後チャレンジしたい分野です。お客様の傾向を見ていると、コミュニティマーケティングがうまく機能しそうだなと感じていて。

原嶋:製品に対する想いを感じるときが多いということでしょうか。

斉藤:おっしゃるとおりです。先日、5月14日~31日の期間限定イベント「オンラインショップハッピーフェスティバル」を開催しました。その際、お客様に「THE BODY SHOP関連のエピソードを教えて」と募集したら、数百件単位のメッセージが届いたんです。

 お客様の生活を彩る1アイテムとして我々の製品が役立てているんだろうなと思えましたし、同じ製品を好きなお客様同士でつながればより深いコミュニケーションができそうだなと。コミュニティマーケティングの可能性を感じましたね。

原嶋:今後の展望として、コミュニティがひとつのキーワードになってくるのでしょうか。

斉藤:そうですね。THE BODY SHOPが日本で第一号店を出したのは1990年で、もう30年前になります。30年の間でたくさんのお客様にお使いいただきましたが、中には離れてしまった方もいます。

 ただ、過去にTHE BODY SHOPの製品を使っていたという経験ってなかなか忘れないものなんですよね。そこで私たちが今のお客様とつながり、何か楽しそうなことをやっているように見えるコミュニティを形成することで、「またTHE BODY SHOPの製品に戻ろうかな」と思ってもらえる方を少しでも増やせていけたらと考えています。

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この記事の著者

原嶋 宏明(ハラシマ ヒロアキ)

Patheeマーケティングマネージャー。大学卒業後Webディレクション、プロダクトマネージャーを経験。前職で動画制作プラットフォームCrevoの立ち上げを経験。現職ではマーケティングから組織構築、広報まで幅広い領域を担当。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

水落 絵理香(ミズオチ エリカ)

フリーライター。CMSの新規営業、マーケティング系メディアのライター・編集を経て独立。関心領域はWebマーケティング、サイバーセキュリティ、AI・VR・ARなどの最新テクノロジー。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/07/23 08:00 https://markezine.jp/article/detail/31537

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