SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

モバイルアプリデータから紐解くファクトフルネス

それ、Z世代に対する先入観じゃない?ファクトベースで構築する、10年後の顧客を育てる戦略

米国のZ世代の特徴は、日本とは異なる

 Z世代の生活者は、その国独特の特徴をもっています。たとえば米国のZ世代の特徴としては、「Gametime」というアプリが急成長している点に表れています。

 このアプリは一言で言うと「オンラインダフ屋」です。たとえばアメリカンフットボールの試合のチケットは、普通に購入するにはZ世代のお財布事情からすると高額です。一方で運営側は、空席が出るくらいなら安くても販売したいというニーズがあります。

 このGametimeはアプリ説明文に「Last minutes tickets」と書いてある通り、試合開始後でも安価にチケットがアプリで購入できるというもので、上記の双方のニーズをデジタルで解決しているサービスです。ビジネスそのものに目新しさはないものの、米国のZ世代の利用者数の増加が目立つことから、米国のZ世代のニーズについて仮説を立てる有用なファクトの一つになるでしょう。 

ファクトベースで生活者のインサイトを仮説立てする

 このように、Z世代については様々な情報が流れているものの、ファクトに基づいていない情報が往々にしてあります。

 2019年1月にApp Annieが発表した『モバイル市場年鑑 2019』によると、日本のユーザーは平均で1日のうち約3時間はモバイルに費やされていますが、Z世代においてはさらに多くの時間がモバイルに割かれています。この「モバイルに割かれている時間」は、無意識化の生活者の習慣を表しています。「どのアプリを習慣的に開いているのか」という点に着目することで、自ずと生活者の嗜好やライフスタイルをファクトベースで組み立てることができます。

 あらゆるデータが取得できるようになった今、Z世代に限らず、先入観や思い込みを排除し、ファクトベースで生活者を正確に理解することが大切です。さらに、モバイルにおける生活者の嗜好やライフスタイルのトレンドの変化は非常に早いため、最新のユーザー行動を示すデータをもとに、その都度適切なマーケティング施策を考えて実行することが必要です。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
モバイルアプリデータから紐解くファクトフルネス連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

向井 俊介(ムカイ シュンスケ)

App Annie Japan 代表
国内IT企業を経て、世界最大の企業情報企業である米Dun And Bradstreet、外資系ITリサーチ・コンサルティング企業である米Gartnerにてセールス職として様々な業種を横断的に担当し、経営者レベルとのビジネスを推進。App Annieにおいては、15年以上のセールス経験の大...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2019/07/24 08:00 https://markezine.jp/article/detail/31540

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング