マス媒体由来のデジタル広告の現状を紹介する新連載。第1回は、在京民放キー局5局を中心にスタートしたテレビ番組の無料配信サービス「TVer」について、TBSテレビでTVerの営業を手がける城間弘光氏に話を伺った。テレビ局発の配信サービスだからこその特徴や強みとは、一体なんなのだろうか。
着実にユーザー数を増やし続けるTVer
MarkeZine編集部(以下、MZ):まず、TVerとはどういったサービスかについてお聞かせください。
城間:民放テレビ局が放送した番組の中から、好きな番組を好きなタイミング、好きなデバイスで見ることができる無料のテレビ番組配信サービスです。現在約200番組がラインアップされており、放送終了から約7日間は見放題となっています。
2019年の4月からはテレビ大阪の番組も加わるなど、配信番組数は増加し続けています。デバイスに関してもPCやタブレット、スマホの他、Android TVやAmazonのFire TVを使えばテレビでも視聴できます。

MZ:TVerの利用状況やユーザー層についても教えてください。
城間:TVerのアプリダウンロード数は、7月に入って2,000万を超えました。また、TVerと各局が運営する無料の見逃し配信サービス、GYAO!やニコニコチャンネルなどのシンジケーションサイトを合わせたプラットフォーム全体の数字にはなりますが、2019年6月時点の月間再生数は1.1億以上、月間UB数は1,350万を超えています。FIFAワールドカップ ロシア大会や話題となったドラマなどが牽引する形で、ユーザーを増やしてきました。

8割くらいのユーザーがスマホで視聴しているということもあり、ユーザー層は地上波テレビと比較すると若い方が多くなっています。ただ、コンテンツによってユーザー層は大きく違っています。
各局で進める広告販売
MZ:どのような広告メニューを用意し、セールスはどのように行っているのでしょうか。
城間:基本的にはインストリーム広告で、複数の番組にランダムに配信する「ランダム型」、指定した特定の番組に配信する「番組指定型」があります。セールスに関しては個社領域で、各局が様々な形で販売しています。
我々の場合はランダム型の中でも、すべてのコンテンツに対して規定の配信数を流すオールパッケージ、ドラマだけを対象としたドラマパッケージなど、コンテンツベースで展開しています。番組指定型は、1社提供の番組のスポンサーをしているクライアントが、TVerでも同番組の広告に出稿する場合に使われるケースが多いです。

2018年秋頃からは「PMP型」という形も採用しています。これにより、DSP経由でまとめて購入できるようになりました。今のところいくつかの大手広告会社のPMPと連携しています。
また、これはTVerだけですが、2019年4月から「エントランスAD」を始めました。TVerにアクセスした際に、バナー広告を表示するというものです。通常のインストリーム広告とは違う形でのマネタイズをどうしたらできるかということに対する一つのアイデアとして始めました。これはTVerの運営会社であるプレゼントキャストがセールスし、得られた利益はTVerのプロモーションに使用しています。
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平田 順子(ヒラタ ジュンコ)
フリーランスのライター・編集者。大学生時代より雑誌連載をスタートし、音楽誌やカルチャー誌などで執筆。2000年に書籍『ナゴムの話』(太田出版刊)を上梓。音楽誌『FLOOR net』編集部勤務ののちWeb制作を学び、2005年よりWebデザイン・マーケティング誌『Web Designing』の編集を行う。2008年よ...
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