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「企業は顧客にまず“価値”を提供するべき」HubSpotが無料のCRMを提供する理由と目指す未来

企業は顧客にまず“価値”を提供する必要がある

MZ:では、そうした課題を解決するために、企業がすべきこととはなんでしょうか?

シャーマン:企業は、顧客にまず“価値”を提供することが必要になるでしょう。つまり、お金を払っていただくのは、価値を実感していただいた後、ということです。

 実際、私たちはこの考え方のもと、CRMを無料で提供しています。実際にツールを使っていただき、価値を体感していただいた後に、必要に応じてアップグレードできる仕組みを作ったのです。また、「Starter」「Professional」「Enterprise」と導入後のプランも3つ用意しており、低コストでツールを使いはじめられることも特徴です。

 私たちはこのプロセスを通じて、「お客様との信頼関係」を築いています。当社ではお客様からのフィードバックを最重要視しているので、各段階でいただいたフィードバックに応える形で、迅速なアップデートを続けています。お客様は、そんな当社への期待を込めて、新たなフィードバックを送ってくださいます。このように、「どうすればより良い価値を提供できるか」ということをお客様と議論できることが、HubSpotの最大の強みです

「HubSpot」は、無料のCRMを中核に、マーケティング、営業、カスタマーサービスを支援する3つの製品(Hub)で構成されている。
「HubSpot」は、無料のCRMを中核に、マーケティング、営業、カスタマーサービスを支援する3つの製品(Hub)で構成されている。

“オールインワン”から“オールオンワン”へ HubSpotが目指す世界

MZ:今回のイベントでも、CRMの機能アップデートが発表されていましたね(参考:プレスリリース)。アップデートは、顧客からのフィードバックを基に行っているということですが、HubSpotとして目指している世界観はどういったものなのでしょうか?

シャーマン:HubSpotが目指す世界観は、常に進化しています。実は、最初はオールインワンプラットフォームを作ろうと考えていました。「HubSpotさえあれば、すべてのニーズに応えられる」という世界観を目指していたのです。

 ですが、テクノロジーの進化とともに、「このアプローチはお客様が期待しているものではない」と気づきました。そのため、今は“オールオンワン”つまり、「HubSpot」という一つのプラットフォームに、様々なサービスが連携していく世界観を目指しています

MZ:他社のツールと連携していくということでしょうか?

シャーマン:そのとおりです。私たちはコネクトパートナーと呼んでいるのですが、現在300以上のツールが「HubSpot」と連携しており、「HubSpot」ユーザーは平均して5つのツールを連携して使っています。

 今後もエコシステムを整えていくという観点で、連携を拡大・強化していく予定です。また、「HubSpot」と連携していただくことで、パートナー企業のビジネス成長にも貢献していきたいと考えております。

「HubSpot」と連携できるツール一覧(タップで拡大)
「HubSpot」と連携できるツール一覧(タップで拡大)

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この記事の著者

福島 芽生(編集部)(フクシマ メイ)

1993年生まれ。早稲田大学文学部を卒業後、書籍編集を経て翔泳社・MarkeZine編集部へ。Web記事に加え、定期購読誌『MarkeZine』の企画・制作、イベント『MarkeZine Day』の企画も担当。最近はSDGsに関する取り組みに注目しています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/09/30 07:00 https://markezine.jp/article/detail/32092

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