自動承認の是非
とりわけ厳しい提携基準があるわけでもなく、ほとんどのサイトを承認しているのが実情ならば、「自動承認」にしてしまってもいいでしょう。あやしげなサイトも承認してしまうというリスクはありますが、省力化と「即承認すれば提携先にも喜んでもらえる上に、すぐにリンクを張ってもらえる」というメリットは非常に大きいものです。
また、承認作業にさいていた時間を、提携サイトの巡回やレポート分析、成果アップのための企画などに振り向けることもできます。自社のサイトや商品へのリンクを張っていないサイトを見て回るよりも、すでに成果をあげているアフィリエイトサイトが、どのようなページを作ってどう紹介しているのか、また成果につながっているリンクのクリエイティブはどれかなどを確認しているほうが、次の一手を打つという点で、はるかに価値があります。
事前に「アダルトコンテンツや反社会的な内容を含むサイトは不可」などの条件を明示しておけば、明らかにそれに該当するサイトと提携していることが判明した場合も、それを理由に提携関係を解消することが可能です。
「でも、うちはポイント還元を禁止しているので、ポイント還元を実施しているサイトとの提携を避けるためにも自動承認に踏み切ることは難しい」
というケースもあるでしょう。成果の承認をこまめにできる時間と人員の余裕があるならばそのほうがいいのですが、成果の承認に追われて他のことがおろそかになったり、アフィリエイトサイトを待たせたりするのであれば、自動承認でも問題が少ない方法を考えることをお勧めします。
ポイント還元の禁止
ポイント還元を禁止する場合、プログラムの説明などに「ポイント還元は禁止」と明記しましょう。詳しい説明も入れられるなら、「ポイント還元を実施していることが判明した場合には、コミッションの支払いをお断りします」と文言を入れてもよいでしょう。そして定期的にレポートをチェックし、成果があがっているサイトの中にポイント還元サイトと思われるところが混ざっていないかどうか確認します。混ざっている場合は、実際にそのサイトを確認し、ポイント還元が行われていないかどうかをチェックし、問題がある場合には相手に警告を送ったり、提携解消の手続きを行います。
実際には「ポイント還元禁止」と明記しておけば、あえて提携してリスクを犯すケースは少ないと考えられます。ポイント還元を行っているサイトは、ECサイトからの支払を拒否されると、ポイントを受け取るべき会員からのクレームにつながってしまうからです。また、ASPでも、一番最初のアフィリエイト・ネットワーク参加申請時に審査を行い、一定基準に満たないサイトやアダルトコンテンツを含むサイトの参加を断っていることが多いようです。その際に、どの程度の基準を適用しているのか確認してみましょう。そのスクリーニングで十分なようであれば、自社での確認作業は二度手間になります。