「MAって何?」からのスタート
――入社時に興味を持っていた、デジタルマーケティングへ関わることになったのですね。
はい。BtoBマーケティングは初めての業務でしたが、挑戦したいと考えていましたから、新しいことを始める怖さや苦しさよりも、好奇心のほうが強かったです。チームのミッションは、PRでの認知向上とMAツールを使って獲得したリードをナーチャリングし、商談数を増やすことでしたが、私は「マーケティングオートメーションって何?」というゼロからのスタートでした。そこから、外部セミナーや他社のマーケターとの勉強会に参加し、自社にあった施策をトライしていくスタンスで経験を積んでいきました。新しく知ることばかりでしたが、施策の失敗も次に生かせますし、すべてが自分の糧になりました。幅広い範囲の仕事を任せていただき、2018年度のMarketo Championにも選ばれました。即戦力のマーケターを採用することもできたのに、私を信じてくれ、勉強する時間を与えてくれたまわりの方々に、とても支えられていたと思います。
カンタス航空でBtoCマーケターへ
――では、そこからカンタス航空へ転職された経緯を教えてください。
カンタス航空には、2019年の4月に入社しました。UNCOVER TRUTHでマーケターの仕事をしているうちに、事業会社でBtoCのマーケティングにも挑戦してみたいと思うようになったんです。そんなとき、偶然にもカンタス航空のマーケターの求人を見つけました。私は大学生のとき、ワーキングホリデーでオーストラリアに滞在していたことがあり、オーストラリアやそこに住む人々が大好きです。また、外語大出身で海外への興味も持ち続けていたので、外資系で働いてみたい気持ちもありました。しかし、まだマーケターのキャリアが浅かったため、求人要件を満たしきれていなかったんです。応募にとても悩みましたが、「やりたいことをやろう」とチャレンジした結果、ご縁があったのは驚きましたし、嬉しかったです。
現在は、デジタルマーケティングコーディネーターとして、カンタス航空のWebサイトを軸とした、各種のデジタルマーケティングを担当しています。コンテンツマーケティングやFacebookなどのSNSの更新、メールマガジン作成に広告運用と、デジタルのタッチポイントを担当しています。また、オーストラリア政府観光局や各州の観光局とタイアップし、共同でプロモーションを行う際のプランニングとキャンペーン管理も行っています。カンタス航空日本支社のマーケティングは、オーストラリアへの興味や関心を高め、日本からの観光を増やし、その際にカンタス航空をご利用いただくことが目的です。自社フライトをプロモートするだけでなく、オーストラリアを好きになっていただき、「行ってみたい」という方を増やしていくことを大事にしているんです。

お客様視点のマーケティングを追求
――営業とマーケターというキャリアを歩まれてきましたが、仕事においてどんなことを大切にしていますか。
お客様のことをずっと考え続けることです。営業時代もそうですし、マーケターとなり、さらにその意識は深まりました。お客様がどんなことを求めているかはもちろん、お客様に寄りそって、何ができるのかを考えていく。お客様が気づいていない価値を作り、それを伝えていく最適なコミュニケーションは何か? を考えています。SNSやメールマガジン、広告などは、あくまでコミュニケーションツールですから、手段以上に、お客様に合わせた最適な情報を届けることが重要です。コミュニケーションが本当にお客様のためになっているのか、定量データをはじめとして、お客様ヒアリングやNPS、ソーシャルリスニングなど、あらゆるデータや情報を参考に改善していくことを大切にしています。
前職はBtoBマーケティングでしたが、BtoCマーケティングとの大きな違いは感じません。どちらも最終的には「人」がいることですから、お客様のことを考えて施策を打つといった点においては、変わらないと思います。SNSやイベントなどを通して、お客様から「オーストラリア楽しかった」「カンタス航空に乗って良かった」という声を聞くと、とても嬉しいですね。