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CVに直結する“キラーコンテンツ”の生み出し方 SATORIが事例で示す組織連携と成約までのシナリオ

2020/05/27 10:00

 「見えないもの」への想像力をテーマに、ライブ配信で開催された今年の「MarkeZine Day 2020 Spring」。様々なセッションが配信される中、MAツールの開発・導入支援を行うSATORIのマーケティンググループ長・豊川瑠子氏は、MA活用において重要な役割を担う“キラーコンテンツ”の生み出し方について解説した。その際に必要なマーケティングと営業現場の部門間連携の方法も、事例を交えて紹介した。

目次

マーケターと営業の連携を阻む3つの問題

 昨今MAツールは多くの企業が採用するものとなった。国産MAツール「SATORI」を提供するSATORIのマーケティンググループ長である豊川瑠子氏は、「市場としても伸長しており、一定の効果を感じている企業が多いが、他方で組織的な問題によって活用しきれていないという悩みを抱える企業も存在する」と話す。

 特にマーケティング部門においては、営業部門との連携に課題を持つ企業が多い。このマーケティングと営業の連携が上手くできていないことで、MA導入後に問題が発生するケースがあるのだという。たとえば次のような問題が挙げられる。

 問題1は、MAを導入したマーケ部門が、従来名刺情報を管理してきた営業部門にリードの共有を求める際、営業部門が共有を拒むというもの。マーケ部門としてはMAにリードをインプットすることでホットなリードを抽出したいと考えていても、営業部門ではマーケ部門に「勝手なアプローチをされたくない」という考えに至ってしまうことがあるという。

 続く問題2は、営業部門においてSFAをはじめとする、使用するツールが多くなっており、ツールごとの入力作業などが負担になる中で、新たなツールの導入/活用に対して抵抗を感じやすいというものだ。そのため、より明確な必要性・メリットを求められることが多くなっている。

 問題3は、リード獲得にKPIを持つマーケ部門と、受注にKPIを持つ営業部門が同じツールを活用することになったときに、合間の商談やナーチャリングはどちらの担当なのか、フェーズにおける責任の所在があいまいになるというもの。その結果、せっかく獲得したリードが放置されてしまうのだ。

分断を防ぐ「営業支援の意識」と「組織共通のKPI」

 豊川氏は、この3つの問題を解決する方法を、事例を交えて次のように解説する。

 まず問題1の「リードを共有してもらえない」に対し、あるBtoB企業は「マーケがやってみせる」ことで解決した。その企業では、マーケ側に共有された一部のリードからMAのシナリオに基づいてマーケ自身でアポイントを取り、MAを使わずにアポイントを取る営業と商談化率を比較検証した。その結果、MAを使うことで高い商談化率を得られたことをきっかけに、営業がマーケにリードを預けることに納得。MAの仕組みを信用して使ってもらえるようになったという。

 問題2の「ツール導入/活用に抵抗」が弊害となっていたある企業では、「まずは営業部門の“一人”から巻き込んでみる」ことからスタートし、解決に至った。営業部門のリーダー格1名を巻き込み、実際にMAで見つけ出した営業先にアプローチしてもらい効果を検証した。その結果、商談化率がそれまでの15倍となる成果が出たため、その成果を他営業メンバーの前で第三者に表彰してもらい、巻き込んだメンバーからMAの仕組みを採用したことを話した。これにより営業側から声がかかるようになったという。

 「ポイントは、マーケが何か提供することで小さな『良かった!』『助かる!』を沢山作ること。私自身もマーケが提供できるメリットとして、リードをいち早くインポートすること、少しでも商談が楽になるようになるべく多くの情報をメモに残すこと、まずは既存顧客に動きがあったときに通知メールを出すところから始めることを意識しています。営業が動きやすく、継続的な受注の獲得につながる支援をどれだけできるかが重要なのでは」と豊川氏は話す。

 SATORI マーケティンググループ長 豊川瑠子氏
SATORI マーケティンググループ長 豊川瑠子氏

 問題3の「リードの責任所在」に関しては、SATORI自身が行った「組織とKPIの見直し」の例が紹介された。まずは責任の所在を明確にするために、“案件数”部分について専任でKPIを持つ組織としてインサイドセールス部門を設立。自分たちが持つKPIに加えて、となりの部門のKPIを一緒に持つことで連帯感を強めていったという。

 たとえば、マーケ部門のメインKPIは「リード獲得数」だが、となりのインサイドセールス部門が持っている「商談獲得数」についても一緒に担っていく。さらにインサイドセールス部門は、営業部門が持つ「受注数」も一緒に担うという具合だ。

 「組織全体で共通のKPIを常に意識できる状態にしておくと、縦割りで役割を分断せずに成果を出すような横の連携ができると実感しています」(豊川氏)


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