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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

令和時代のマーケティング

マーケターはコロナウイルスの脅威にどう向き合うべきか

6.優先するべきは既存顧客

 商品の在庫が不足すると、既存顧客に対してさえも商品を届けることができないことも想定されます。この状況では新規顧客の獲得は一旦停止し、既存顧客を大切にすることに焦点を当てるべきです。そうすることが将来的に優良顧客になってもらえることにつながります。

 これから優良顧客になってもらえそうな見込み顧客を特定するために、ディープラーニングを活用してデータをより効果的に分析するのも一つの手です。消費者の過去の行動を分析しパターンを見つけ、それに基づくグループ化を行い、各グループのコンバージョン率を予測します。この洞察が得られたら、それに応じて効果的なキャンペーンを実施することができるでしょう。

7.適切な情報発信が急務

 コロナウイルスの感染拡大に関する消費者の不安や危機感が高まっている中、広告に危機をイメージさせるキーワードや画像を組み込むことで消費者の関心を得ることもできます。しかしコロナウイルスに関連性のない商品やサービスに無差別に使用することは避けるべきです。

 JFA(日本サッカー協会)は、サッカーファンとその家族に健康維持、促進に向けたエクササイズやサッカーに特化したプログラムなど、動画コンテンツを多数公開しています。ベネッセは、オンライン幼稚園として、一日の流れ(時間割)に沿って映像コンテンツを無料配信し、子育てを応援しています。またLVMHは、コスメの生産ラインを利用し、殺菌ジェルの生産に切り替え。医療機関に無償提供するという取り組みが報道されています。

 コロナウイルスが、SARSと同様の終息の動きになる場合には、小売業界は6月までに通常に戻るという予測もありますが、感染地域が拡大している中、その予測も見直しが必要になるかもしれません。現在の市場の動向を踏まえて、上記の7つのアプローチを検討する一方、状況の変化に応じて慎重に対処することが、企業の将来に大きく影響するのではないでしょうか。

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この記事の著者

ミン・スン(ミン スン)

Appier チーフAIサイエンティスト
2005年からGoogle Brainの共同設立者の一人であるアンドリュー・エン氏、元Google Cloudのチーフサイエンティストであるフェイフェイ・リー氏などのプロジェクトに携わり、AAAI(アメリカ人工知能学会)をはじめ世界トップの人工知能学会で研究論文を発表。201...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/03/04 17:58 https://markezine.jp/article/detail/33441

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