再現性と拡大性、そして持続性を大切に
――仕事では、どんなことを大切にしていますか。
仕事とは、頭と手をしっかり動かして、成果を出すことだと考えています。会社は、個人のスキルをチームとして最大限活かし、成果を出すことによって成長しますし、成果はチャレンジをしなければ生まれません。フェイスブックのマーク・ザッカーバーグさんが言う、“Done is better than perfect.”が、仕事で大切にしているマインドです。そして、口だけの評論家にはならないぞ、の気持ちで取り組んでいます。そのようなマインドを持ち、具体的に大切にしていることは、再現性と拡大性、そして持続性が含まれた施策を実行することです。「まずやってみよう」というマインドとは多少矛盾しますが、再現性や拡大性がなければ事業として成り立ちませんし、一時の流行に乗るものでは持続性がありません。そのためこの3つの要素は、常に意識をしています。
また、“サイエンス”と“ムーンショット”の2つの言葉を大切にしています。サイエンスとは、結果を数値で要素分解することを意味します。たとえばコンバージョンレートが1%上がったときに、その要因は、集客なのか、それとも流入経路のバナーなのか、LPのファーストビュー、オファーエリアなのかと、要素を分解するよう心がけています。仮説検証をするときは、このサイエンスの視点が大事です。そしてムーンショットは、Moonshotを社名に掲げている菅原健一さんの影響を受けています。企業の10倍成長はチャレンジングな目標ですが、そのぐらいの成長を見据えた施策を考え実行しなければ、部分最適化に陥りやすいと思うのです。サイエンスに基づき要素分解した結果、軽微な改善だけに留まってしまうと、先ほど挙げた「拡大性」とかけ離れてしまいます。10倍成長の感覚を持って仕事に取り組み、事業をスケールさせたいです。
そして成果は、自分で説明できなければ、意味がありません。成果を出すと新しい仕事のチャンスも巡ってきますし、なんとなく上手くいきましたではなく、自分が考え、取り組んだ成果をサイエンスの要素で客観的に語れるようにしたいと考えています。
――最後に、今後力を入れて取り組みたいことを教えてください。
バルクオムがD2Cやサブスクリプションビジネスでご注目いただけるようになり、代表の野口(バルクオム代表取締役CEO野口卓也氏)だけでなく、私も勉強会やセミナーのスピーカーにお声がけいただくことが増えました。最近は自分より若いマーケターに読んで欲しくて、noteを頑張って書いています。アウトプットの機会は自分自身の成長につながりますし、同じような考えを持った仲間にバルクオムのことを知ってもらうことで、採用にもつながります。そのためのアウトプットの機会を作ることは、今後も大切にしていきます。
そして、もちろん事業でもしっかりと成果を出し、CMOのような、マーケティングと組織の責任者になることを目指しています。そして会社として再び韓国事業部を立ち上げるときは、より成長した自分が現地法人の代表に任されるようなキャリアを築いていたいと考えています。マーケティングは、自分の考えや取り組みが、人・世の中を動かす力を持ち、良い商品やサービスを、良い形でお伝えできる無限の可能性を持った、幸せな分野です。良くも悪くもルーティーンにならず、一生続けられますし、数字で成果が出たときの喜び、楽しさを大きく感じられる仕事だと思います。
