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大反響!InstagramのARエフェクトを利用したケンタッキー「カーネルカメラ」制作秘話【前編】

 InstagramのARエフェクトを使った、日本ケンタッキー・フライド・チキンの「カーネルカメラ」。インカメラとアウトカメラ、それぞれで異なるエフェクトはSNSやメディアで話題となっている。本記事では、Instagramを起点に顧客へ深いブランド体験を提供した企画・制作について、プロジェクトに関わった担当者4名に話を聞いた。前編では、ケンタッキーのマーケティング戦略とInstagram運用の目的、ARをコミュニケーションに取り入れる利点を中心にお届けする。

カーネルおじさんがあちこちに出現!ARエフェクトをリリース

――はじめに、プロジェクトに関わった皆さんの自己紹介と、担当の業務を教えてください。

平野:日本ケンタッキー・フライド・チキン(以下、日本KFC)の平野です。Instagram(@kfc_japan)やTwitterなどのSNS運用を中心に、デジタルマーケティングを担当しています。

吉原:博報堂の吉原です。日本KFC様の担当として、デジタル広告のプラニングやSNS運用の支援をしています。

灰田:トーチライトの灰田です。当社は博報堂DYグループの会社で、企業のソーシャルメディアマーケティング支援を専門としています。私はソーシャルメディアプラットフォームの発表するテクノロジーの研究・活用の推進を担当しており、今回はカーネルカメラのARカメラエフェクトの制作ディレクションを担当しました。

服部:Facebook Japanの服部です。私は、エージェンシーのクリエイティブとの協業を推進する担当で、Facebookが提供するARの制作プラットフォーム「Spark AR」をご活用いただくにあたって博報堂さん、トーチライトさんをサポートさせていただきました。

――日本KFCさんは今年2月、InstagramのARエフェクトを活用した「カーネルカメラ」をリリースされました。まずはどのようなプロダクトなのか、教えてください。

平野:カーネルカメラは、Instagram上で楽しめるARエフェクトです。今回は、インカメラとアウトカメラ、2つのエフェクトを制作しました。インカメラは「カーネルおじさんになれる!」エフェクトです。カーネルを象徴する「メガネ」「口ひげ」「あごひげ」が、カメラに写った顔に合わせて表示されます。最大5名まで対応していますので、みんなで遊ぶことができます。

 そしてアウトカメラは「カーネルおじさんが現れる!」エフェクトです。いろいろな場所にカーネルを登場させたり、一緒に記念撮影をしたりと、カーネルとリアルな世界の合成が楽しめます。

(左)「カーネルおじさんになれる!」インカメラ(右)「カーネルおじさんが現れる!」アウトカメラ
(左)「カーネルおじさんになれる!」インカメラ
(右)「カーネルおじさんが現れる!」アウトカメラ

Instagramは「ありがとう」を伝え、もっと深くつながる場

――とてもおもしろいエフェクトですよね。では今回、なぜカーネルカメラを企画されたのでしょうか。まずは日本KFCさん全体のマーケティング戦略から教えてください。

平野:今年、創業50周年を迎える日本KFCの企業理念は、「おいしさ、しあわせ創造」です。クリスマスやお誕生日のお祝いなど、ハレの日のイメージが強いケンタッキーですが、より身近なブランドに感じていただけるようなマーケティングコミュニケーションに注力してきました。その上でSNSは、おなじみの味を皆さまに想起していただく、タッチポイントのひとつとして活用しています

(左)日本ケンタッキー・フライド・チキン マーケティング部 CRM 推進課 主任 平野まりな氏(右)博報堂 ビジネスデザイン局 吉原優氏
(左)日本ケンタッキー・フライド・チキン
マーケティング部 CRM 推進課 主任 平野まりな氏
(右)博報堂 ビジネスデザイン局 吉原優氏

――平野さんは、複数のSNSを運用されているとうかがいましたが、どのように使い分けているのでしょうか。

平野:それぞれのSNSは特性に合わせて使い分けているのですが、Instagramは、お客様へ「ありがとう」を伝え、企業とつながっていることを表現する場だと考えています。実はInstagramは、いいね!やコメントなどのリアクションをしても、フィードを埋め尽くしてしまうことがないため、双方向のやりとりをしていくのにぴったりなのです。

 たとえば、#ケンタフォトを付けて投稿された写真を紹介したり、ストーリーズの投稿に対して拍手やありがとうのスタンプをつけて「お返し」したりしています。すると「ケンタッキーが反応してくれた」と喜んでくださったお客様が、またストーリーズに載せてくれる……という、連鎖が起きるのです。1人ひとりのお客様と深く関わり、熱量を上げられるところが、Instagramの良さだと感じます。

吉原:ほかにも、世界のKFCやチキンのアレンジをご紹介していますよね。お客様とのコミュニケーションを丁寧にされていて、Instagramの特性を上手に活用されていると思っています。日本KFC様のInstagramアカウントは、お客様とみんなで作る、メディアやギャラリーのような印象です。

平野:KFCには創業者であるカーネル・サンダースの「おいしい食べもので、すべての人をしあわせにしたい」という、ぶれないモットーがあり、マーケティングでは、このカーネルの価値観を伝えていくことも大切にしています。そして、ブランド名を言わなくても「KFCだ」と想起してもらえるバーレルやカーネル立像といったアイテムをいくつも持っているので、こうした資産もコミュニケーションに取り入れています。

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ARエフェクトでブランドとの距離を“一気に”縮める

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この記事の著者

マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2020/09/30 12:03 https://markezine.jp/article/detail/34037

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