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Z世代にとってLINEは事務連絡ツール? 親密度によって異なる、コミュニケーションツールの使い分け

Z世代は親密度で「コミュニケーションツール」を使い分けている?

 仮説(1)は、Z世代の友人との関係性をみていくものです。前記記事で、LINEは以前のような気軽さを失い、重めのツールになりつつあることがわかりました。逆に、InstagramのDMがコミュニケーションツールとしての役割を広げ、Z世代のより身近なチャットツールになりつつあることをご紹介しました。

 イラストにもある通り、ももちゃんはかなりの時間を友達とのコミュニケーションに割いています。後日インタビューで聞いてみたところ、「LINE重め、インスタ気軽」という風潮にはももちゃんも共感するとのこと。一方で、電話もたまにすることを教えてくれました。

 dotメンバーと話し合ってみたところ、他のメンバーもかなり電話を使っていることがわかりました。では、SNSを使いこなすZ世代にとって、電話でのコミュニケーションはどのように位置づけられているのでしょうか

 電話をよく使うdotメンバーに、それぞれの使い分けを聞いてみたところ、以下のような特徴が見えてきました。

●InstagramのDM:Z世代の交友関係を最も包含するツール。一度しか会ったことがないような人ともつながっていて、広く浅いコミュニケーションをしている。
●LINE:Instagramでつながっている中でも親しい人と会話するツール。LINEで会話する人とはリアルでもよく会話する。
●電話:LINEで会話する人の中でも、さらに仲のいい人と会話するツール。電話で会話する人は、リアルでも親友と呼べるレベル。

 ここから、関係性によって連絡を取るツールを使い分けているのではないか、という仮説が生まれました。今回は「InstagramのDM→LINE→電話」という順で、その関係性が近づいていくのではないかという仮説を検証していきます。

30名へのアンケートと、19名での“Z世代会議”で検証!

 仮説を検証すべく、「Q1.電話はどのくらい使う?」「Q2.電話で誰とどんな会話をする?」「Q3.InstagramのDMで会話する人→LINEで会話する人→電話で会話する人の順番で親しくなっていくと思う?」という3つの質問を用意しました。

 まずは30名にアンケートを実施。その後、アンケートに回答してくれた中から19名を集めて”Z世代会議“を開催し、回答の理由などを深く聞き込みました。”Z世代会議“もコロナの影響を受けてオンラインで実施、7月17日に行いました。

Z世代会議の様子
Z世代会議の様子

 まず、Z世代がどの程度電話を使っているのかを尋ねたところ、4タイプによって異なることがわかりました。

・様子見フォロワー:7名中5名が「月に1度するかしないか」「ほぼしない」と回答。4タイプの中で最も電話をしないタイプ。
・省エネペシミスト:9名中7名が「月に数回」「あまりしない」と回答。
・人生ガチ勢:11名中8名が「毎日する」「週1回以上する」と回答。
・ソーシャル良い子:4名中4名が頻繁にする内容の回答。「毎日」と答えたのが3名、「週に数回」と答えたのが1名。4タイプの中で最も電話をするタイプ。

(イラスト:根本清佳)
(イラスト:根本清佳)

 様子見フォロワーと省エネペシミストはあまり電話をせず、人生ガチ勢とソーシャル良い子は頻繁にすることがわかります。また、交友関係のあり方も同時に調べてみたところ、交友関係が狭く深い人はあまり電話を使用せず、交友関係が広い人はよく使用する傾向があることがわかりました。

【発見1】
電話の使用頻度はタイプによって異なり、人生ガチ勢とソーシャル良い子が頻繁に電話をする。また、交友関係のつくりかたによっても区別できそう。

次のページ
Z世代は電話で誰とどんな会話をする?

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この記事の著者

渋江 みのり(シブエ ミノリ)

1998年生まれ。青山学院大学心理学科4年。
2018年からdotで活動を始め、現在はdotのメディア部として活動中。大学卒業後、dotに入社予定。
 

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/08/26 09:00 https://markezine.jp/article/detail/34103

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