企業の「全部魅せ」を実現する「エンプロインフルエンサー」
虹プロの事例からもわかるように、今後の応援消費の源といえる女性の「推しゴコロ」を生むためには、個人のパーソナリティから様々なプロセスまですべてをさらけ出す「全部魅せ」の精神が必要不可欠です。
そして今、企業のマーケティングにおいてこれを実現し成功しているのが「エンプロインフルエンサー」の存在です。エンプロインフルエンサーとは、EmployeeとInfluencerを掛け合わせた言葉で、企業に属しながらSNS上での個人としての影響力を持ち、自社商品やサービスについて発信している人のことを指します。

成功事例として注目されている某化粧品メーカーの広報担当者は、新型コロナウイルスの影響で新作発表会やメディアの撮影が中止に追い込まれ、情報の露出先が失われていく中、自社商品を使ったメイクアップ方法や、ヒットアイテムの開発秘話を自身のTwitterアカウントで発信したところ、フォロワー数が急増し大きな話題となりました。
社員が自社商品をアピールすることは至って自然なことであり、社員だからこそ知っている詳細情報や開発秘話、パーソナリティ溢れる熱量とブランドへの愛が伝わったことで、美容好きユーザーたちの「推しゴコロ」を掴みました。
「応援消費」が定番化していくこれからの時代、女性たちの「推しゴコロ」を捉えるためにはブランド・商品の中にいる「個人」のありのままのパーソナリティにフォーカスしつつ、あらゆる情報やプロセスを臆せずすべてさらけ出す「全部魅せ」のマインドが求められます。言い換えれば包み隠さず「全部魅せ」をできる、誠実なブランド・商品こそがより高い支持を集める時代になっていくともいえるでしょう。