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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

定期誌『MarkeZine』デジタルクリエイティブの作法

DXに求められるクリエイティビティとは?

クリエイティブに求められる長さの視点

――hakuhodo DXDでは、西濱さんをはじめ多くのテクニカルディレクターの方が在籍していると聞いています。システムエンジニアリングとクリエイティブという双方の知見を持つテクニカルディレクターが企画に入ることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。

 一番大きなメリットは、クリエイティブに「長さ」という視点が加わるということです。これまでの広告クリエイティブは、どれだけの人に届けるかという「広さ」と、心にどれだけ刺さるものを作れるかという「深さ」、大きくこの2つの視点で考えられてきました。

 テクニカルディレクターは、そこにシステム的な設計・運用思想を加えることで、どこまで使い続けられ、受け入れ続けられるのかという「長さ」の視点で、より良いものにしていくというアップデートや成長を促していきます。

 先ほどサービスデザインやアプリ開発にも関わっているとお話ししましたが、それらは一過性のものではなく長く使われることが前提にあるため、クリエイティブに長さの視点が求められるのです。

DXになぜクリエイティブが必要?

――クリエイティブに長さの視点を持つというのは新しい発見でした。しかしながら、DXとクリエイティブというのは、一見するとかけ離れたところにあるイメージだったのですが、なぜDXにクリエイティブの力が求められるのでしょうか。

 DXにも様々な種類があって、機械やコンピューターが自動化によって効率化するものもあれば、人が触れて使うことをデータ化し成果を最大化するものもあります。そのときに、人が触る=生活者が触るということは、そこに感情があります。

 たとえば、バックオフィスの効率化を目指すシステムがあったとして、それを使うと確かにデータは整理されるのですが、とにかく使いにくいとします。それだと、導入した会社は管理がしやすくなるかもしれませんが、利用者には精神的なハードルが残るので、本当の効率化とは呼べないのではないかと思います。本来解決するべきポイントがシステム設計の段階でごそっと落ちてしまうと、せっかくのシステム導入のチャンスを活かせないのです。

 そこに、博報堂グループが培ってきた生活者発想や、人の心を動かすクリエイティビティを活かすことで、体験や感情といった人らしさを大事にしたシステムやサービスの構築をお手伝いできるのではないかと考えています。

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クリエイターとエンジニアの橋渡しに

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/11/25 14:30 https://markezine.jp/article/detail/34871

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