※本記事は、2020年12月25日刊行の定期誌『MarkeZine』60号に掲載したものです。
生活者調査に見るサステナビリティの現状
日本の生活者はどの程度サステナブルな行動を取っているのか。インテージでは2020年1月、講談社発行の「FRaU」2020年1月号に掲載された「今日からできる100のこと」を参考に45の行動リストを作成し、それぞれの行動を行っている頻度を調査。回答傾向から、行動を以下の3タイプに分類した(図表1)。
上記のうち、「(1)従来型サステナブル行動」は広く浸透しているものが多い。「誰もいない部屋の照明は消しておく」「歯を磨いている間は水を止める」は8割以上が行っている*と回答した。また、「(2)食・素材の安全」は女性を中心に比較的浸透している。たとえば「食材は地元産のものを消費する」「食品添加物や合成保存料を使用していない食品を選ぶ」は4割強が行っていた。一方、「(3)サステナブル新概念&社会・環境優先行動」はまだあまり浸透していない。比較的実行している人が多い「リサイクル素材を使って作られた商品を選ぶ」「エコマークがついた商品を選ぶ」で3割強、「社会的格差の解消を助ける、フェアトレード商品を選ぶ」「SDGsに取り組んでいる企業の商品・サービスを選ぶ」などは2割弱だった。
*「いつも」「だいたい」「ときどき」の合計。