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D2Cの代表ブランドAnkerが初のテレビCM出稿、その意図&成果は?

「充電には時間がかかる=ペイン」を想起させるクリエイティブに

MZ:続いて、制作したクリエイティブに込めたメッセージ、狙っていたターゲットについて教えてください。

猿渡:メインターゲットは20代~40代の男性とこれまでと大きく変えていません。クリエイティブに込めたかったメッセージはシンプルに「急速充電ができること」で、インパクトがあって印象に残ることを最重要視して企画・制作を進めました。Ankerにとって初のテレビCMなので、これまでのファンの方にも「Anker成長したな」と感じてもらいたいという思いもありました。

MZ:急速充電ができることをバスタブにお湯が溜まる様子で視覚的に表現されていたと思いますが、あのアイデアはどのような経緯で生まれたのでしょうか。

Anker PowerPort III Nano 20W | TVCM「時代は急速充電へ篇」

猿渡:一気に何かが変化することを軸にアイデアを考えるところからスタートしました。たとえば、動物が速く走ったり、ペンキを一気に塗ったりなど何十通りの案を出しました。その中でお湯が溜まる様子を採用したのは、「充電には時間がかかる=ペイン」を解決するということが一番伝わると考えたためです。

 充電に時間がかかるというのはお客様にとって「ペイン」だと思いますが、それと同様にお風呂が溜まるのに時間を要するのも日常的な「ペイン」です。その時間がかかるという共通の不便を打ち壊せば、急速充電のイメージが伝わると思い、今回のクリエイティブを採用しました。

テレビだけで届かない層にも動画広告で補完する

MZ:テレビCMの出稿時期にデジタル広告の配信を強化するといった取り組みは行っていたのでしょうか。

猿渡:最近ではテレビが家にない、もしくはほとんど見ないという方もいるので、YouTubeでもテレビCMと同様の動画を配信しました。通常よりも完全視聴率が高く、興味を持ってもらえたと思っています。

 また、本当は他のデジタルマーケティング施策も予算を投下していきたかったのですが、他国での売上も好調で生産ラインがひっ迫していたこともあり、うれしい悲鳴ではありますが予定よりも少し出稿は抑える形となりましたね。

 元々テレビCMを出稿する前からAmazonを中心に注文が多く入っていたので、テレビCMとYouTubeでの出稿が売上の伸びを後押しする形となったと考えています。

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テレビCMによって得られた成果は?

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/01/13 07:00 https://markezine.jp/article/detail/35211

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