「業」の捉え直しを実践に活かす(電通)
2020年を振り返って
パーパス、4Pそのもの、企業のビジョニング、サプライチェーン見直しなど、これまでのマーケティングが問われ続けた1年でした。本質に立ち返り「業(うちは何屋なのか)」を見つめ直し、誰のために、何を提供し、そしてどのようにお届けするのかを考え直す機会にもなりました。よりよい社会を、よりよい顧客との関係性を、そして持続可能な成長を生み出すビジョンを作る年であり、電通も、ビジネスデザイン、顧客体験そしてDXをグループ全体で推進していく自らの「業」の捉え直しを行いました。
2021年へ向けて
2020に再設定したマーケティングをスピーディーに実践し、結果を高速でチューニングし、ROIに徹底的にこだわっていきます。そのためには、0(ゼロ)パーティ、1stパーティ、2ndパーティ、3rdパーティデータをセキュアな環境下で最大限活用し、顧客理解のさらなる深掘り、顧客のモーメントに合わせた情報提供、ソーシャルとのインタラクションの活用、高速多次元PDCA、ファン化と、顧客体験の全体を施策ニュートラルで実施できる力が問われてきます。サイエンスとクリエーティビティを駆使して、顧客(潜在含む)にとって価値ある体験を提案・実施していきます。

執行役員 鈴木禎久氏
マーケティング部門、ビジネスクリエーション部門、ビジネスインテリジェンス部門、プロモーション部門、電通デジタル代表取締役社長を経て、現在電通ソリューション部門を担当。電通グループが提唱する人基点のPeople Driven Marketing(PDM)を推進中!
非接触化やDXの“先”を見据えて(博報堂)
2020年を振り返って
COVID-19の影響もあり、次の3点に関するご相談や取り組みが多数ありました。「【1】接触型(オフライン)で行っていた様々な顧客接点・体験の急激な非接触シフト(オンライン化、DX含む)」「【2】企業の存在意義=パーパスの再定義」「【3】事業のアクション〜コミュニケーションの実装」これらは仕組みだけを用意しても実現できません。ゴールを設定し、人々の動きや動機付けを構想し、形にできるクリエイターが活躍しました。
2021年へ向けて
「非接触化やDXの先(骨太な中身作り)」に注力します。たとえば「企業として短期と中長期で目指すべきこと」「デジタル組織と従来型組織の本当の融合」「企業と顧客のつながり以外に新たにつながるべき相手とは」「長く愛されるブランドのあり方」といったテーマの重要性が増すはずです。ここにおいては鳥の目(社会や未来がどうなるか)と、虫の目(そのとき自社にあるアセットをどう有効活用できるのか)の両方が必要です。多くの方とこの目線を一緒に持ち、新しいつながりやビジネス、希望の輪を創っていけたら嬉しいです。

統合プラニング局 局長/
エグゼクティブクリエイティブディレクター 茂呂譲治氏
2011年8月より博報堂に中途入社。以降、デジタル時代を前提とした、クリエイティブから、マスやリアルも含めた統合コミュニケーション、事業策定まで向き合うクリエイティブ組織を率い、自らもECDとして複数の事業会社やプラットフォーマーの対面として向き合う。