クリエイティブを複数パターン検証し、精査することで効率的に成果アップ
――クリエイティブを制作する上で工夫しているポイントはありますか。
岩元:クリエイティブは次の2つの視点を重視し、自社内で制作しています。
1つ目はCTR。LINE広告の配信では、CTRが一定の水準を超えないと配信が伸びづらいと感じています。過去の配信実績を基に、一定数のCTRを保てるようなわかりやすいクリエイティブの制作を意識しています。
2つ目は、その水準を前提に、さらにCVRを意識した確度の高いクリエイティブを制作することです。これまでの検証から、LINEのユーザーは、画像内に文言を入れすぎると広告を見ないことがわかりました。そのため、同じクリエイティブでも、コピーを変えるなど、さまざまな表現や見せ方のパターンを試しています。コピーに選ぶワードの影響は大きいですね。
また、LINE広告はどの配信面に配信されるかで表示される画像の大きさなどが変わるので、配信面ごとに広告がどのように表示されるかなどの見え方を、ユーザー視点からチェックするようにしています。
――広告運用の際、どのような点に気をつけてPDCAを回していますか。
土本:PDCAは、バナーのインプレッションやCTRを軸に設定して回しています。
LINE広告は、似たようなコピーやターゲティングで配信する場合でも、CTRの初速に注意しています。初速の数値が良くなければ配信数は伸びず、逆にCTRが高く出すぎてしまうと想定よりも多くのユーザーに表示されることがあるため、クリエイティブのテストを行いたいときは、アドグループの調整に注意して平等に比較できるようにしています。広告の配信を続行するか停止するかの判断はしやすい媒体ですね。
岩元:LINE広告は1つの勝ちパターンを作るというより、仮説を持ちながら出稿を重ね、成果の良いものを精査して増やしていくほうが、効率的に効果を高めていける実感があります。1つでも効果が下がったクリエイティブがあれば、広告グループ全体が影響を受けやすいので、常に新しいクリエイティブを出し続けていくことが重要だと考えています。
ユーザーに響くのは、商品の価値が伝わりやすいシンプルなクリエイティブ
――運用は何人体制で行っているのでしょうか?
岩元:配信内容の企画から運用、クリエイティブの制作まで、3~4人のメンバーで担当しています。比較的少人数かと思いますが、多い時には毎日5本ずつクリエイティブをテストするために配信したこともありました。集中的に多く出稿してユーザーに響くパターンを探し、効果の高いクリエイティブを見つけたあとは本数を減らして次の配信を企画……というステップを踏んでいます。
――かなり検証を繰り返されているのですね。どういったクリエイティブがユーザーに響きましたか?
土本:「lujo」のファンデーションを使うことで得られる効果や使用後のイメージをわかりやすく伝えるバナーが響いていると感じています。テキストと商品画像を組み合わせ、シンプルにベネフィットを伝えるクリエイティブです。
土本:LINE広告の配信面に馴染みつつも、視認性があって悪目立ちしないようなクリエイティブは、効果が高い傾向にあります。たとえばマスクをしてもファンデーションが崩れにくい、といった一目で見てわかりやすい訴求の方が効果的ですね。