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1stパーティデータ活用で「料金プランがお得になる人」を狙いうち!ドコモの1to1コミュニケーション

膨大なデータを分析し、対象者に向けた広告配信を実現

――広告配信はどのように設計していったのでしょうか?

宮:まずは「ご利用料金がお得になる方」に向けて広告を配信したいと考えました。そこで、ユーザーの契約プランやデータ通信の利用状況、料金シミュレーションをしたか/していないかというデータをすべて統合・分析し、「料金プランが安くなる」かつ「シミュレーションをまだしていない人」に向けて料金シミュレーションや来店を促す広告配信を行っていきました

伊藤:D2Cグループにはデータ分析のスペシャリストが集まった専門部門がありますので、こうした膨大なデータを細かく分析し、適切な配信リストを作成していきました。

 またターゲットセグメントを過剰に細分化してしまうと、配信ボリュームが小さくなり、各媒体の最適化が掛かりにくくなってしまうので、データ分析チームと連携してある程度の母数を担保しながら、広告配信をしていきました。

樋口:難しかったのは、ドコモ様のような事業形態の場合、Web広告を見て乗り換えようと思った方も、実際の乗り換えは店頭で行う方が多く、またドコモ様のマイページ上でプラン変更が行われたとしても媒体上では追えないため、広告上でのKPIと最終的なKPIであるギガホ・ギガライトの契約数の増加が同じにならないという点です。また広告接触と実際の乗り換えまでには1~2ヵ月のタイムラグが生じるという課題もありました。

伊藤:各広告媒体上では、広告接触と実際の成約までの計測は難しいものの、「広告に接触した」「料金プランを変更した」というデータはドコモ様側で取得できているため、データ分析チームによりこちらも分析し、広告配信リストから成約した人を外していくように調整し、広告の精度がより高くなるようにしていきました。

1年目の移行目標は初年度で達成

――取り組みの成果はいかがでしたか。

宮:新プランを発表したばかりの2019年度はまず「ギガホ」「ギガライト」への移行を促していたのですが、D2C Rと週次でデータを細かく分析し、PDCAを回していった結果、1年目に目標として掲げていた1,700万件申込みは、初速では達成不可能な数字でしたが、初年度で達成することができました。また、ギガライトでも利用が伸びて、大容量プランでご利用いただいたほうがお得な方も増えてきました。

 そこで、2年目である2020年度からは、ステップ2として、5Gの料金プランも含む大容量プランである「ギガホ」「5Gギガホ」への料金プラン変更を中心に訴求していくことにしました。こちらもD2Cに分析を依頼し、「ギガホ」「5Gギガホ」プランに適した方に向けた広告配信ができるように設計していきました

堤:毎月7GB以上を使う方にとっては「ギガホ」のほうがお得になるプランですので、こちらから特にアプローチせずともプランを変更される方は一定数いらっしゃいます。そういった方々に対しては、調べていただくとすぐに情報が手に入るよう、オウンドメディアの情報を整えていくことで対応していきました。

 一方で本当は「ギガホ」プランのほうが適しているのに、何かきっかけがないとプラン変更を行わないユーザー様もいらっしゃるので、広告では主にこの層をターゲットにしていきたいと考えていたのです。

次のページ
「ギガホになるモチベーションが高い層」を対象に広告を配信

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2021/05/17 12:00 https://markezine.jp/article/detail/35816

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