良質なUGCを生む、巧みなコミュニティ運営のコツ

水野:運営側で会員のUGCを後押しする秘訣はあるのでしょうか?
山名:コミュニティの正式オープン前に、良質なコンテンツと発信をしていただける方を運営のサポートをしてもらっているイーライフ社の方と丁寧に人力でピックアップし、JAL公式のInstagramアカウントからリクルートしました。この人選は、フォロワー数ではなく、tricoの目指すコンテンツの方向性に共感し、貢献頂けそうな方に声掛けをしました。そのうちの多くが、今もコミュニティで活躍してくださっています。
現在は、JALから旬なテーマの投げかけやキャンペーン企画などで、積極的にコミュニティの活性化を促しています。毎月、「2021年のチャレンジ」などテーマを決め投稿を募集し、優秀な投稿を表彰しています。2021年3月のテーマは「#春色」、投稿は1,400件を超えました。賞品は次のJALの旅で使ってもらえるようにJALマイルを付与しています。

山名:また、投稿や他の方の投稿に対するコメントで付与されるポイントプログラムや、投稿するテーマに応じて獲得できるバッジプログラムなどの仕掛けもあります。バッジは「グルメマスター」「機材マスター」など7種類が用意され、投稿のモチベーションアップはもちろん、他の会員からも「この人はグルメの投稿が多い」「この人は飛行機に関心がある」のように得意分野を知ることができ、互いの理解を深めるきっかけになっています。

水野:特にサイトへの貢献度の高い会員として、「アンバサダー」も認定しているそうですね。
山名:アンバサダーにはコミュニティを盛り上げる存在として活動してもらっています。入れ替わりもありますが、現在アンバサダーは180名。魅力的な投稿を行ってくれる他、定期開催されるアンバサダーミーティングで、trico運営への意見を頂ける貴重な存在です。
アンバサダーが、時には自発的に初心者会員への声がけをしてくれるなど、あたたかい雰囲気づくりにも一役買ってくれています。おかげで、会員からは「安心して参加できるコミュニティ」と意見を頂いています。安心な場所をつくれたことも、活発な投稿につながっているのだと思います。