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編集長インタビュー

マーケターは「概算力」と「応用力」を養え【日立・田岡氏×コラーニング・西井氏対談】

目指すは、共通言語で話せる組織

――ここまで、マーケター個人のスキルアップに関して伺ってきました。続いて、マーケターの成長とビジネスを伸ばす組織に、必要な条件を教えてください。

田岡:1人ひとりが力を持っていることは前提ですが、みんなが同じフレームワークを共有し、同じ言語で会話ができる組織は強いですね。そんな組織は、相互理解がスムーズで、議論や意思決定が早く、決まったことも滞りなく共有できる。すべてのスピードが早いから、変化にも対応しやすいんです。

 私は転職が多いのですが、どの企業でもまずはフレームワークを作成し、「こういうことにこの順番で取り組みます」と、地図を示します。そして、社内で使われている言語を整えていくんです。「この言葉は人によって解釈が違ってミスコミュニケーションを生むので、使うのをやめましょう」みたいに。「言語狩り」ですね(笑)。

――言語狩りですか!

田岡:どんな組織にも変な言語があり、共通理解を妨げているんです。とくに、一般用語を社内だけ違う意味合いで使っているのは危険です。同じ組織内にいるのに、使っている言葉の意味が人によって異なることも、珍しくないんですよ。

西井:コンサルで関わるときも、例えば代理店さんとクライアント側の話が全く噛み合わず、同じことをやっているはずが違うことをやっているケースが、多々あります。私も、まずは共通言語を作って、同じ目標を目指す体制を整えますね。

 そのためにも、全体の知識やスキルを揃えることが大事。私たちが手がけるコラーニングでも、まずは共通言語で話すことをお客さまの最初の成功体験と位置づけています。

少数のスーパースターを集めるのではなく、チームの基礎力を上げよう

――終わりに、お2人がコラーニングを通して、マーケティング業界へどのような影響を発信していきたいか教えてください。

西井:今回、田岡さんにコラーニングへ参画いただいたのは、何より田岡さんご自身が社員教育に熱心でいらっしゃるからです。とくに田岡さんが教育に力を入れていたJIMOSでキャリアを積み、EC業界で活躍している人はすごく多いですよ。教育の重要性を熟知されている田岡さんと一緒に、コラーニングの更なるパワーアップを図りたかったんです。

田岡:社員教育は、1人ひとりの自律につながり、回り回って経営層が経営に割く時間が増えていく投資です。私にとって教育は、つねに大きなテーマでした。実際にJIMOSの社長時代は、200人くらいの社員に対し、3,000万~4,000万円くらいを教育に投資していましたね。オリジナルの研修や教育用アプリを自社で開発していました。教育の仕組み化は、OJTよりもレバレッジが効きます。そのビジョンを持つコラーニングを通して、マーケティング業界に貢献していきたいと思います。

西井:実際のところ、社会人に大きな能力の差はないと思うんです。どうやって学ぶかが浸透すると、チームが強くなり、一流の人がたくさん輩出されるのだと考えています。マーケティングにおいても、スーパースターを1人2人連れてきたって、何も変わりません。そこでコラーニングが、監督みたいな役割を果たせると、組織の基礎力が上がっていくんじゃないかなと思っています。今後、マーケティングだけじゃなくてAIやDXなど、学びの領域を広げていく予定ですので、ぜひ皆さんも一緒に学んでいただきたいです。

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この記事の著者

マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長
1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新ビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは2児の母。

★編集...

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2021/06/29 09:00 https://markezine.jp/article/detail/36557

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