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特集:SNSプラットフォーム徹底解剖

話題沸騰で一時休売!アサヒビール「生ジョッキ缶」のSNS戦略

SNS活用の鍵はユーザーとの“共創”

――最後に、一連のプロモーション戦略の成果や得られた気づきについて教えてください。

喜多野:まずTwitterで実施したキャンペーンについては、事前モニターキャンペーンが約17万人、コンビニ引き換えキャンペーンは通常の約3倍と、非常に多くの方にご応募いただきました。

 また弊社ではTwitterの「発話」量を大事な指標として見ているのですが、この発話量=キャンペーンによるリツイートではなくお客様自身が生ジョッキ缶に関して発言したツイート数は、合計で約9万件となりました(2021年4月時点)。今回、発売後すぐに一時休売となってしまったので、その中には「休売」など非常に申し訳ないワードもあったのですが、その多くは「泡がすごい」だったり「楽しい」だったりと、非常にポジティブなものばかりでした。また中には、「泡がうまく立たなかった」というツイートに対し、他のお客様から「缶を手で包むといいですよ」「冷やしました?」などのコメントがつき、お客様同士の会話が生まれていたことも印象的でした。今回、お客様に生ジョッキ缶に関する情報が伝わり、魅力を感じてもらえ、手に取った体験を、非常に多くの方がツイートしていただけたことが定量面でも定性面でも大きな成果であると考えております。商品力に加え、デジタルで様々なことを仕掛けたことでお客様が自分ごとと捉えてくださり、自らの体験を書き込んでくださったのだと、大変うれしく感じました。

 また、事前モニターやライブ配信を通して、一般のお客様に生ジョッキ缶をお試しいただく機会を作れた結果、アサヒビールの公式やインスタグラマー様による発信以上に、お客様発信によって、盛り上がりの輪が広がったように感じています。お客様からの発信は味に関するものだけでなく、「楽しい」「アミューズメント」といったキーワードも出てきて、そこから「買いたい」という声がたくさん生まれていました。こうした経験から、SNSを活用するうえではお客様と共存し、共創していくことが大切なのだということを改めて実感しました。今後もこの経験を元に、お客様と共創するデジタルコミュニケーションを考えていきたいと思っております。

 発売開始から非常に多くの方々に買いたいと思っていただいたにも関わらず、製造が追いつかず、発売数日での一時休売になってしまったこと、スーパードライチームとして非常に申し訳なく感じております。生ジョッキ缶は特殊な缶容器を使用しているため、缶蓋の調達の都合上、6月15日の再発売以降も、しばらくは数量限定での発売とさせていただきます。まずはいち早く製造体制を整え、まだお試しいただいていないお客様にいつでもお買い求めいただけるようにしていきたいと考えております。

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この記事の著者

福島 芽生(編集部)(フクシマ メイ)

MarkeZine副編集長。1993年生まれ、島根県出身。早稲田大学文学部を卒業後、書籍編集を経て翔泳社・MarkeZine編集部へ。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/11/01 16:14 https://markezine.jp/article/detail/36608

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