マス×デジタルを組み合わせた統合コミュニケーションを――長年その必要性・重要性が説かれてきました。統合コミュニケーションの優れた事例を目にする機会も増えていますが、実際はまだ道半ばのようです。長年にわたり統合コミュニケーションの実現をサポートしてきた小霜和也氏が、組織およびチームビルディングの観点から、マス×デジタルを取り巻く現状とその突破口を解説しました。
※本記事は、2021年7月25日刊行の定期誌『MarkeZine』67号に掲載したものです。
マスデジ統合を阻む、組織の「接続不良」問題

マーケティング・アドバイザー/クリエイティブ・ディレクター/コピーライター
ノープロブレム合同会社/株式会社小霜オフィス代表 小霜和也(こしも・かずや)氏1962年兵庫県西宮市生まれ。東京大学法学部卒業後、博報堂入社。1998年退社。現在クリエイティブディレクターとして広告クリエイティブの企画制作、またマーケティングアドバイザーとして幅広い企業の「マス」「Web」を統合する広告コミュニケーション設計に従事。
複数の組織が一つの目的に向かって協働するとき、言うまでもありませんが、組織間の「接続」の有り様が成果に大きく影響します。一枚岩なのか、いがみ合っているのか。意思疎通はスムーズにできているのか、などなど。そして、「マス」「デジ」統合となったとき、まず障壁となることが多いのもこの接続不良の問題です。
「マス」「デジ」統合コミュニケーションとは、主にテレビメディアやWebメディア施策をファネルに再配置し、適正な予算アロケーションを行い、広告クリエイティブやコンテンツを一気通貫で作り上げることによって全体最適を図るものです。
「マス」「デジ」統合コミュニケーション設計はしばしば広告のフルファネル化とも呼ばれます。ターゲットへのアプローチをトップ、ミドル、ボトムの三層に分け、トップでは主にテレビCMのリーチ力で多くの潜在ターゲットに興味喚起とブランド価値への気づきを与え、ミドルではセグメントされたターゲットに主にWebCMで「自分ごと」としての情報を与えることでより深い絆と理解を生み出し、ボトムではリタゲバナー、検索連動型広告(リスティング)、LP(ランディングページ)などの連携で顕在ターゲットをアクションに促します。
このフルファネルがしっかり機能するためには、各ファネルがてんでに活動するのではなく、全体最適がなされるようにメディアプランや予算配分、クリエイティブの一元管理が求められます。ここで欠かせないのは俯瞰の目線。ところが、その目線を持つポジションの人物が不在で、各組織の接続が不良気味であるケースが目立ちます。それぞれが属する組織の利益最大化を求めてしまって、全体のコスパを悪化させていたりします。
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- この記事の著者
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小霜和也(コシモカズヤ)
マーケティング・アドバイザー/クリエイティブ・ディレクター/コピーライターノープロブレム合同会社/株式会社小霜オフィス代表 1962年兵庫県西宮市生まれ。東京大学法学部卒業後、博報堂入社。1998年退社。現在クリエイティブディレクターとして広告クリエイティブの企画制作、またマーケティングアドバイザーと...
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