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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

芸能人YouTubeチャンネルを30以上開設したプロデューサーが教える、企業広告への活用術最前線

生配信実施で全国の来店増加、売上3倍の商品も スシロー×よゐこYouTubeタイアップの裏側

50万人が寿司まつりを視聴。生配信コンテンツの魅力

井出:話し合いの結果、スシローの「お寿司のうまさ」「一品一品へのこだわり」を丁寧に伝えていく方針が固まりました。

平野:「回転寿司の楽しさ」を「ライブ感あふれる演出」で伝え、「お客様がお店に行きたいと思う」ようにしたい。でも、ただ単に食べるだけではおもしろくない。インパクトがあって、テレビのコンテンツとの違いを出すには……と考えた結果、回転レーンを持って行き、その場で商品をご用意することにしました。

井出:店舗にいるような臨場感を生み出すにはこれ以上ない演出でした。回転レーンというベースができたおかげで、企画の構成も一気に加速しましたね。

平野:はい。次々と流れてくるお寿司を目の前にして、よゐこさんのテンションが上がり、その様子が視聴者にもきっと伝わるはずだと感じました。

井出:結果として、配信前からボルテージが上がり、最高の雰囲気で生配信に入ることができました。よゐこチャンネルで生配信のタイアップ企画を実施するのは初の試みでしたが、オープニングの「かに祭」の勢いを見て、「これは間違いなく成功する」と現場にいた誰もが感じていたと思います。

平野:「本ずわいがにが2貫で100円!?」「スシロー、商売する気ありますか?」と、よゐこさんらしさあふれる率直なコメントをいただけて嬉しかったです(笑)。

井出:キャスティングの時点で、大いに盛り上げてくれるイメージはありましたが、想定以上でしたね(笑)。今回は、かに祭りのほか、テイクアウト商品では「お好みのネタ」「オリジナルのアレンジ寿司」など、訴求ポイントごとに分けて、視聴者を飽きさせない構成にできたことも成功の要因の一つだと思います。

平野:視聴者を惹きつけるコンテンツとしてのおもしろさを追求し、広告っぽく見せない。FIREBUG、スシロー双方の共通認識のもと、目指すゴールがはっきり見えていました。そのゴールに向かうために何ができるか、よゐこチャンネルらしいコンテンツに落とし込むにはどうすべきか。時間をかけて練り上げた構成が、目の前で予想をはるかに超える盛り上がりとなっていました。

井出:「かにパーティや!」「スシロー、絶対に行く!!」といった視聴者コメントがあふれ、結果的に動画再生回数は50万回を超えました。さらに予想外だったのが、よゐこさんに「オリジナルのアレンジ寿司」を紹介する際に、スシローの甘だれを使ったお寿司をご賞味いただいて、「甘だれ試したい!」という視聴者の反響が非常に大きかったことです。よゐこさんも「(スシローの)甘だれ、すごいな!」と驚かれていたのが印象的でした。

アドリブで誕生したアレンジレシピ企画で、甘だれの売上が3倍に

平野:正直、ここまで甘だれが注目を集めることになるとは、私たちにとっても想定の範疇を超える盛り上がりでしたね。

井出:元々、タイアップでの配信メニューは1本でしたが、そのラストで「甘だれ、追求しようか!」となって急遽、翌週に「(スシローの)甘だれのアレンジレシピ企画」の配信が決まりました。その場にいる全員が驚きましたが、僕としてはガッツポーズでしたよ。

平野:商品の魅力を感じていただけた上に、新たな企画まで考えていただき、感謝しかありません。アドリブから生まれた企画は、まさに広告っぽくないコンテンツの極み。最高の展開になりました。

井出:タレント自身が商品の魅力に触れてファンになる。しっかり巻き込むことがいかに重要かということがわかりますね。

平野:「甘だれのアレンジレシピ企画」は、タイアップではないので内容に関しても自由にやっていただきました(笑)。

井出:スシローの懐の深さなくしては実現できませんでした。動画は20万回再生され、甘だれの売上が3倍にもなったとうかがいました。

平野:はい。店舗などで販売している甘だれの売上が約3倍に伸びました。いつもの約3倍以上のお客様に甘だれの魅力を実感いただけたことは、こだわりを持って提供している我々にとっては大きな励みになりました。よゐこさんに“見つけていただいた”アレンジレシピでの新たなニーズが、今後どのように広がっていくのか。そこも楽しみです。

井出:YouTubeでのタイアップによる「集客」の効果はいかがでしたか?

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再認識した自社の強み、そして高まるYouTubeへの期待

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この記事の著者

井出 大貴(イデ ダイキ)

株式会社FIREBUG 営業局 営業部 Unit2 Producer
2018年にFIREBUGに入社。営業としてマスマーケティングDept.に配属しスタートアップ企業をメインにマス広告やデジタルコンテンツの制作を担当。2019年メディアコンテンツ部に移動し、ナショナルクライアントのYouTubeタイアップや企業アカウントの...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/07/29 08:30 https://markezine.jp/article/detail/36822

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