大きな画像で視覚的に訴求する広告形式を開始
――最初に、上松さんと保坂さんが担当されている業務についてお聞かせください。
上松:私はGunosy Adsに出稿いただいている広告主や広告代理店の広告運用をサポートするチームで、マネージャーをしています。広告効果を高めるようにするのはもちろんのこと、Gunosy Adsを通してより高い広告効果を出していただけるよう広告プロダクトの改善も手がけています。
保坂:私は、Gunosy Adsを広告代理店に販売する営業チームのマネージャーをしています。上松のチームと連携しながら、広告主の広告予算をいかに効率よく配信するかという運用面でのサポートをする他、その予算をどう上げていくのかということをミッションにしています。また、アドネットワークの担当も兼任しており、そちらでは連携しているメディアの収益最大化に向けた支援を行っています。
――広告枠を大きくリニューアルされたそうですが、具体的にどのような点が変わったのでしょうか。
上松:まず大画像枠と呼ばれる、大きな画像を掲載できる広告枠をリリースしました。今までのグノシーの広告は、比較的テキストの枠が大きい表示形式で画像は小さかったため、テキストを中心に訴求する広告クリエイティブが多くなっていました。
上松:他の媒体では画像中心の広告クリエイティブを配信している広告主が多く、従来はGunosy Ads用にクリエイティブを作り直していただくこともありました。しかし大画像枠を追加することで他媒体と共通のクリエイティブを使えるようになり、広告効果も共通で測定できるので「使いやすくなった」という声をいただいています。
より直感的で、記事に溶け込みやすい広告に
――大画像枠のリリースによって、利用される広告主に変化はありましたか。
上松:健康食品や通販コスメ、アプリなど、画像をメインにする方が訴求しやすい広告主の利用が増えてきています。画像で訴求できることで、広告主のCTRやCVRの改善もしやすくなったのではないかと思います。
――運用面での数字の変化は現れてきていますか?
保坂:既存の小画像枠と比較すると、全体ではCTRが約37%、CVRが約42%改善しました。特にアプリ案件ではCTRが50%から60%ほどと大きく改善しています。
カルーセル広告を投入しストーリー性のある訴求が可能に
――もう一つ新たにカルーセル広告がリリースされたそうですが、どのようなものになりますか。
上松:3枚から10枚の画像を1セットとして入稿していただく広告フォーマットになります。画像のクリエイティブの中でストーリー性を持たせることができるようになり、広告効果を引き上げるメリットがあると思っています。
――オススメの使い方はありますか。
上松:画像は3枚から設定できますが、ストーリー性に幅を持たせるためにもなるべく多くの画像を入稿していただくのが良いと思います。弊社では4枚以上の入稿を推奨しています。
カルーセル広告も大画像枠と同様に大きめの広告枠で視認性が高いので、画像の中にテキストを入れることでより訴求しやすくなります。またカルーセル画像の下にテキストを表示する枠があるのですが、そこは画像ごとに異なるものを入稿できる仕様になっているので、画像ごとに合わせたテキストを入れていただくのもポイントです。
――カルーセル広告では、今までの広告フォーマットと比べてどのような成果が出ていますか。
保坂:特にCVRの部分で大きく改善した実績が出てきています。ゲームアプリ案件では約96%、人材案件では約85%、美容案件では約70%もCVRが上昇し効果を大きく改善できた実績がありました。クリエイティブにストーリー性を持たせたり複数の訴求ができたりすることで、ユーザーの商材理解が深まった状態でLPやアプリストアへ誘導できていると思います。
また、クリエイティブ検証を重ねることでCTRも約63%上昇した実績もあり、CTRとCVRともに大きな改善が見込めるフォーマットになっています。
広告によってユーザー体験を損なわないデザインに
――今回の広告枠のリニューアルでこだわった点はありますか。
上松:従来の広告枠には、小さい画像とテキストで構成された広告が並んでいました。急に大きな画像の広告が表示されるようになると、グノシーのユーザーには広告ばかり目について敬遠されてしまいかねません。
Gunosy Adsはインフィード枠なので、いかに掲載面に馴染ませるかということが大事になります。そこでユーザー体験を下げることのないよう、ニュースや動画といった広告以外のコンテンツも大きく表示するデザインにリニューアルし、広告が馴染むよう配慮しました。
――広告主の反響や、お問い合わせの内容に変化はありましたか。
保坂:すでに広告代理店の方から、カルーセル広告に関するお問い合わせが多くなっています。また特にアプリなど、今までの広告の画像サイズでは訴求が難しかったり、費用対効果が合わなかったりした広告主からの相談が増えています。弊社としても今後伸ばしていきたいフォーマットです。
――そもそもなぜこのタイミングでリニューアルに取り組まれたのでしょうか。
上松:実はグノシーアプリ自体も含めてリニューアルには2年ほど前から取り組んでいました。最初は競合メディアとの差別化を図るためにも、グノシーのイメージを刷新したいというミッションのもとスタートしました。今回、満を持してそのリニューアルが形になりました。
40代以上のミドル層シニア層にもリーチ
――KDDIのアプリ「auサービスToday」についても、2021年4月にGunosyがリニューアルされたとうかがいました。その経緯と特徴についてお聞かせください。
保坂:元々KDDIさんが、au提供のAndroid端末の多くにプリインストールされている「auサービスTOP」というアプリを運営していて、弊社はアドネットワークを通してマネタイズをお手伝いしていました。それを協業という形で弊社がすべて運営することになり、名前も新たに「auサービスToday」としてリニューアルしました。広告枠の載せ方も新しくなっています。
保坂:auサービスTodayには、広告で新たに獲得しようと思ってもなかなか取りにいけないユーザーが集まっています。弊社の広告ネットワークにそうした新しいユーザーが大勢入ってきてくれたことで、広告主からも良い効果が出たという声をいただいています。
――auサービスTodayはどのようなユーザー層なのでしょうか。
保坂:グノシー自体も比較的年齢層が高めのユーザーが多く40代以上、中でも50~60代のユーザーが30~40%を占めるのですが、auサービスTodayは50代以上が半数以上を占めていてさらに年齢層が高めとなります。インターネット上の広告媒体で、40代以上にこれだけ効率的にリーチできる広告媒体はあまりないと思いますし、我々の強みとして広告主にも支持いただいています。
上松:auサービスTodayにも、今後大画像枠を含め、新しい広告フォーマットを拡充させる予定です。
広告配信設定の利便性が向上し、薬機法改正の対応もクリア
――他にもリニューアルや改善を行ったところはありますか。
保坂:広告配信設定をより便利に使えるようにしました。Gunosyでは自社で運営している媒体に出稿していただくGunosy Adsの他に、提携先のメディアに配信するGunosy Network Adsというネットワーク配信のサービスもあります。
どちらも同じ管理画面から設定できるものの、従来は広告配信のキャンペーンを別々に設定するようになっていました。
効果の高いほうに予算を集中させたい場合には、広告主側で予算配分を設定し直していただく必要がありました。それが2021年6月1日から一つのキャンペーンで両方の配信枠に配信できるように改善しました。
Gunosyはニュースメディアとしてのイメージを強く持たれているので、アドネットワークの印象はないかもしれませんが、キャリアポータルの在庫が全体の配信在庫の半数以上あるという、世の中のアドネットワークの中でも特殊な特徴をもっています。
社内からもGunosyのアプリとアドネットワークを統合したときに広告効果が悪化するのではないかと懸念する声があったのですが、悪化することはありませんでした。むしろ案件数が増え、利用金額が伸びたという非常に良い結果が出ています。
――広告主にとっては、管理もしやすくて配信の仕方の幅も広がるメリットができましたね。
保坂:はい。加えて2020年4月に広告の掲載可否基準の大きな見直しを行い、厳格化しました。2021年8月から薬機法の罰則規定が改正されますが、弊社は1年以上前から基準を見直して運用してきたので、ノウハウも溜まっていますし、8月の薬機法の改正によってパフォーマンスが悪くなるような心配はありません。
掲載可否基準を厳しくしていることでユーザーにも安心して見ていただけますし、Gunosy Ads経由で広告枠を買った広告主が後悔することのないクオリティになっていると自負しています。
――今後も改善の予定もあるようですが、最後に展望を教えてください。
上松:グノシーアプリ自体に関しては、よりユーザーに使いやすくするため今後も改善を進めていきます。それに合わせて、多くのユーザーに使っていただけるよう、新規ユーザー獲得のためのプロモーションにも力を入れていこうと考えています。
広告プロダクトに関しては、より効果の高い広告を配信できるよう、引き続き新しい広告フォーマットの開発やターゲティングの拡充を検討しています。また、コンバージョン獲得や認知拡大など広告主のプロモーションの目的に合わせたKPIを達成するための配信ロジックの改善にも注力していこうと考えています。
保坂:現在も新しいターゲティングやフォーマットの開発を目下進めているところでして、今までなかなかGunosyを使うきっかけがなかった企業にも使っていただける商品にしていけるのではないかと思っています。
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PHOTO:WeWork Shibuya Scramble Square