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セプテーニが2年連続最優秀賞!丸亀製麺の店外でブランド体験を提供する実践的なLINE活用プランとは?

「LINE」と「マンガ」で今まで情報が届かなかった層とコネクト

 丸亀製麺というブランドではなく、その店舗のことをユーザーに理解してもらうためには、どんな方法が適切か?セプテーニが導き出した回答は、「マンガ」を使ったコミュニケーションだった。

西原:マンガは手軽に閲覧できることに加え、しっかりと読み込んでもらえるので内容の理解度も高い傾向にあります。言い換えれば、マンガは老若男女が能動的に情報を取得しやすい表現方法です。そのため提案はLINE公式アカウントから配信したマンガを読めば、丸亀製麺の特長を自然とインプットできるコミュニケーション設計にしました。マンガの内容も、店内製麺や麺匠(めんしょう)という国内外合わせて1000店舗以上展開する丸亀製麺で麺を統括している唯一の存在を伝え、“丸亀製麵の裏側”の理解を進めるものにしました。

 マンガのストーリー構成やマンガ家の選定は小野千代子氏と白井菜摘氏が中心となって行った。

小野:私も白井もクリエイターとしての経験があるため、「マンガ」というコンテンツの効果的な見せ方を理解しています。制作過程では一つひとつ絵に起こしながら、実際に店舗で感じた丸亀製麺らしさを最も魅力的に伝える方法を考えていきました。

白井短い準備期間の中でテーマを決め、ストーリー展開や絵を仕上げていくことは骨の折れる作業でしたが、出来上がったときにチームメンバー全員が「これならいける」と自信が持てるものになりました。

 「クリエイティブ」を重視しているセプテーニでは、グループ会社でマンガアプリを展開していることから多くのマンガ家を抱えている。また提案の上で「実際にユーザーとして体験すること」を信条としている。この2点が、今回の企画を形にする上で強みとなった。

企画のキャッチーさと伝え方のインパクトで審査員の心を掴む

 昨年も最優秀賞を受賞しているため、コンテストに出場すること自体を迷ったと語る西原氏。だが、蓋を開ければ2年連続の最優秀賞。昨年の経験はどのように生かされたのだろうか。

西原:心がけたことは、プレゼンを聞く側の方々を飽きさせない工夫です。当日は複数の企業がプレゼンをしますし、今回はオンラインでの開催でした。聞く側の記憶に残るためには、企画のキャッチーさと短時間でもインパクトのある見せ方、伝え方を意識する必要があると考えました。キャッチーさはマンガで担保されているとはいえ、小さくてコマ数が多いものをプレゼンで表示しても見ている人のPC画面では一つ一つが読みにくいため、せっかくのドラマチックさが伝わりません。そこで、作った静止画マンガをさらに伝わりやすいように「動画化」し、BGMも付け加えてインパクトのある見せ方に工夫することで、飽きのこないプレゼンに仕上げました。

 セプテーニのプレゼンを実際に聞いていた南雲氏は、「これなら実行できると思った」と企画を評価する。

南雲:私はマーケティング責任者として、机上の空論だと考えず、実現可能性とその結果をイメージしながらプレゼンを聞いていました。その中でセプテーニさんの企画は一番完成度が高く、実践的でした。今思うと、西原さんの計算されていた通りだったのですね(笑)。企画のロジックもしっかりしていましたし、お客様のインサイトもしっかり把握されていました。さらに表現手法もマンガという日本人が好きなものを選択されていて、マンガ自体の内容も面白かった。例えば、「麺匠」の絵が本人ととても似ていたんです。そういった細部のクリエイティブの質も高かったですね。これならば、お客様も楽しみながら丸亀製麺を知っていただけるのではないかと手応えを感じました。

 今回のコンテストを機に、トリドールとセプテーニでは実際のビジネスにも発展。まさに「実践」につながる機会となった。

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変化が激しい現在、新たな手法の模索・チャレンジが不可欠

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この記事の著者

落合 真彩(オチアイ マアヤ)

教育系企業を経て、2016年よりフリーランスのライターに。Webメディアから紙書籍まで媒体問わず、マーケティング、広報、テクノロジー、経営者インタビューなど、ビジネス領域を中心に幅広く執筆。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2021/09/29 10:30 https://markezine.jp/article/detail/37014

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