「SNSジャック」に見出した可能性
――最後に、これから挑戦してみたいことや掲げている目標についてお聞かせください。
消費者とのタッチポイントは360度フルに強化していくという方針は今後も継続していきます。そうした中で、今後は「各タッチポイントの使い方」をもっと工夫していきたいと考えています。
実は、7月に「SNSジャック」に初めて挑戦したのですが、これには大きな可能性を感じました。YSLは、グローバルボーイズグループのJO1にオフィシャルビューティーパートナーを務めてもらっており、いくつかのキャンペーンに登場いただいています。7月に発表した新作のフレグランス「リブレ」のプロモーションでは、WebCMに出演いただいたほか、製品の世界観を受けたタイアップ曲も制作いただきました。
その楽曲を発表する際、YSLとJO1が持っている全7つのSNSアカウントをジャックし、全世界に向けてライブ配信で披露してみたのです。各アカウントごとに違うユーザーがいるに違いない、ゆえにすべてのSNSアカウントで一斉に同じものを発信すれば、リアルタイムのリーチ量が最大になるはずだという見込みのもと実施しました。結果、リアルタイムの視聴者が25万人を超えるという大きな成果を出すことができました。このプロモーションから、SNSジャックはひとつ有効な手法なのでは、と大きな可能性を感じましたね。
この1年、コロナ禍に対応すべく、会社一丸となって様々な取り組みをしてきました。ライブコマースや美容部員によるセミオフィシャルのSNSアカウントの立ち上げもありましたし、10月以降には美容部員のEC駐在サービスも開始する予定です。“美”を通して女性をエンパワーメントすることが我々のミッションだと考えておりますので、存在するタッチポイントを果敢に取り入れながら、いろいろなところで“YSL的カッコいい”を展開していきたいですね。
