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定期誌「MarkeZine」

第70号(2021年10月号)
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定期誌『MarkeZine』特集

歴史ある業界トップクラス企業のマーケティング大変革

 電子カルテを中心にヘルスケアIT事業を展開するPHC株式会社(以下、PHC)のメディコム事業部。電子カルテ市場シェアナンバーワン(※)という立ち位置であるがゆえに、これまで喫緊の課題としてデジタルマーケティングの本格化が始まらなかった。しかし、顧客の購買行動、市場の変化が次第に表れてきたところでマーケティングの変革を迫られる。デジタルマーケティングの環境をゼロから整備し、社内でのマーケティングの位置づけを少しずつ変えていった――約2年半におよぶマーケティングの変革について話を聞いた。

電子版(誌面)はこちらから閲覧できます。

※本記事は、2021年9月25日刊行の定期誌『MarkeZine』69号に掲載したものです。

ゼロから始まったマーケティング大変革

PHC株式会社 メディコム事業部 保坂一慶(ほさか・かずのり)氏

 主任新卒で東京ガールズコレクションを運営するゼイヴェルに入社し、ウェブメディアのコンテンツ開発などを担当。2社目でAdwaysのフィリピン支社でウェブディレクターを務めた後、中古車買取・販売の「ガリバー」を運営するIDOMでデジタルマーケティングに従事。マーケティングテクノロジーを活用した広告運用で数字に追われる日々を送る。「ゼロの状態からデータ活用をやってみたい」と考え、変革期にあったPHCに入り現職。

――はじめに、PHCの事業概要について教えてください。

 PHCは、「糖尿病マネジメント」「ヘルスケアソリューション」「診断・ライフサイエンス」の3つの領域でグローバルに事業を展開するPHCホールディングス株式会社傘下の事業会社です。私たちはPHCグループとして、世界125ヵ国以上の国と地域の医療従事者や研究者の皆様、患者様にヘルスケア機器やサービスを提供しています。私が所属しているのは、ヘルスケアソリューションの中で、クリニック向けの電子カルテや保険薬局向けの電子薬歴などを提供するPHCメディコム事業部です。「メディコム」は、医療機関のIT化・ネットワーク化をリードしてきた当社の事業ブランドです。クリニック市場において電子カルテシェアナンバーワン(※)を誇っており、メーカーとして約50年の歴史があります。

――保坂さんは、どのような経緯でPHCに入社されたのですか?

 私はPHCに入るまでも一貫してデジタルマーケティングに携わってきました。数社でBtoB、BtoCの両方を経験し、自分の中である程度やりきったと思った時に、次はゼロの状態からデータ活用をやってみたいと思いました。それまでいた会社は、必要なデータが全部そろっている状態だったので、今度は立ち上げや環境作りのところから自分でやってみたいという思いがありました。そんな時にPHCに出会い、「デジタルマーケティングを自ら大きくドライブしていってほしい」と言われ、やりがいがありそうだと感じ、入社しました。

――業界トップクラスのPHCで、デジタルマーケティングを本格化しようと動き始めたのには、どういった経緯があったのでしょうか?

 デジタルで情報収集をする医師が増えたことにより、特に若年層の新規顧客を獲得しづらくなってきたという課題意識がありました。医療業界でも購買販路のデジタル化が進んでおり、ここ数年でその変化が大きく表れてきたのです。

 マーケティング部の中にデジタルマーケティングを担っているチームはあったのですが、デジタルに弱いという課題が、当時、事業部全体の共通認識としてありました。

――保坂さんがジョインされた当時、マーケティングはどのような状況だったのですか?

 私は、MAの導入・運用担当として入社しましたが、いざ入ってみるとMAを導入する前にクリアすべき課題があると感じました。

 当時のマーケティング部は、いわゆる“コストセンター”として認識されていました。営業部からチラシを作ってほしいと言われたらチラシを作り、ウェブサイトのここを変えてほしいと言われたらそのとおりに変える。営業部の補佐役として、営業がやりたいことを実施するというような感じでした。また、SNS広告やリスティング広告を出しているのに、その成果をほとんど追っておらず、数字を見るという文化自体がない状況でした。

――なるほど。そのような社内状況だと固定概念も強く、変革を進めるには困難が多そうです。

 そうですね。従業員みんなの考えを変えていくのには時間がかかると感じたので、デジタルの領域は私に一任してほしいとお願いして、進めやすい環境を作りました。また、当時は事業部全体で変革に向けて動いていました。社内の各部署に変革を担っている人が散らばっており、それらのメンバーでチームとして動いていたので、一人で戦っているという感覚はあまりなかったですね。定期的にそれらのチームメンバーで集まり、自分たちの部署だけでは解決できないことを共有したり、今自分たちが悩んでいることを話し合ったりする機会もありました。会社全体で変革の流れがあり、またトップのコミットメントもあったので、総じて動きやすい環境であったと思います。

 どんな企業でも同じだと思いますが、“変革”は従業員全員が求めているものではありません。何事も変えたい人と変えたくない人がいます。少しでも変革に対する抵抗感を減らし、ニュートラルな状態にできればよいのではないかと考えていました。

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社内の土壌を整えた後、MAを導入

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この記事の著者

松崎 美紗子(編集部)(マツザキ ミサコ)

1995年生まれ。早稲田大学商学部を卒業後、新卒で翔泳社に入社。新入社員として、日々奮闘中です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/09/27 08:30 https://markezine.jp/article/detail/37309

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